《リポート》注目高まるデンマークの再エネ技術 ~日本における導入事例から、その先進性を探る~

[画像・上:デンマークのエネルギー戦略とグリーン技術について語る、ステート・オブ・グリーン長官のフィン・モーテンセン氏]

デンマークのエネルギー技術や政策を紹介するシンポジウムが10月20日、都内ホールで開催された。「State of Green(ステート・オブ・グリーン)」日本版サイトの開設を記念して行われたもので、再エネ先進国デンマークからヒントを得ようと、会場には再エネ関連事業者・研究機関・自治体関係者など幅広い参加者が詰めかけた。

開会挨拶をする駐日デンマーク王国大使 フレディ・スヴェイネ氏

開会挨拶をする駐日デンマーク王国大使 フレディ・スヴェイネ氏

State of Greenは、自然エネルギーをベースに資源効率の高いグリーン経済への移行を推進するデンマークの、環境・エネルギー分野における取組みを知ることのできるWebサイトだ。デンマークから世界各国への再エネ関連技術の移転・普及を支援するプロジェクトの一環として官民協働組織「State of Green」により運営されている。20日のシンポジウムでは、駐日デンマーク大使フレディ・スヴェイネ氏が開会挨拶に立ち、同プロジェクトが国を挙げての取組みであることを印象づけた。

このほど開設された日本版サイトでは、日本国内におけるデンマークのグリーン技術導入事例なども見ることができる。同サイトは、日本のデンマーク大使館環境エネルギー政策研究所(ISEP)、State of Greenの共同プロジェクトとなる。シンポジウムでは、ISEPの松原弘直理事・主席研究員が同サイトの内容を解説した。そのなかで参加者の関心を集めていたのも、やはり日本への導入事例だ。以下、そのいくつかを紹介する。

大阪府大阪市/ログスター社
熱ルーティングシステムに、デンマーク製配管を導入

環境省「廃熱利用等によるグリーンコミュニティー推進実証事業」では、インテックス大阪(大阪国際展示場)において、冷暖房に使う冷水や温水を6つの建物間で融通し合い、エネルギー効率を高めることを目的とした実証試験を行っている。複数の建物の空調熱源および空調機を、温度別のルーティングシステム(冷温水二重ループ配管、自動弁、分散ポンプ等)で結び、熱を有効利用することで、従来の個別の建物ごとに設置する従来の冷暖房システムと比べて約4割の省エネルギー効果が得られる見込みであり、2016年3月までに実用化の目途をつけている。

このルーティングシステムに、デンマークのLOGSTOR社の配管システムにSSCA2.0のアイデアを組合せた保温付き薄肉SUS配管を導入することが2014年10月末に決まった。LOGSTOR社との取引額は約6万ユーロ、2015年1月26日にインテックス大阪に配管システムが到着し、その後、実証設備に導入されている。

2015年4月からは、経産省事業「排熱(温泉施設排水)及びコージェネレーションシステムを利用した電気・熱の面的融通事業」により、インテックス大阪とその隣地に竣工予定の温浴医療研究施設とを自営線および熱導管(LOGSTOR社の配管システムを使用予定)で接続し、熱源・電源を施設間で共有することで、エネルギー事業者は熱源・電源を持たず、施設間の自営線と熱導管のみ所有し、EMS(エネルギー管理システム)によって最適化融通を行う、世界に類のないビジネス・モデルの構築に向けた取り組みを進めている。

「State of Green(ステート・オブ・グリーン)」日本版Webサイトより

「State of Green(ステート・オブ・グリーン)」日本版Webサイトより

《続きは本紙で》

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