【トヨタ自動車】スマートコミュニティ事業「F-グリッド宮城・大衡」で非常時地域送電システムの運用開始

[画像・上:「F-グリッド宮城・大衡」概要(提供:トヨタ自動車)]
通常時(2013年4月より開始)
F-グリッド保有の自家発電設備(都市ガスを活用)から作ったエネルギー(電力・熱)と、電力会社より購入した電力の制御・最適化を図り、グリッド内各工場へ効率的にエネルギー供給を行う
非常時(2015年10月より開始)
F-グリッド保有の自家発電設備で発電した余剰電力を東北電力が購入し、東北電力が、高圧配電線により防災拠点となる大衡村役場などに電力を供給する

 

トヨタ自動車が組合長を務めるF-グリッド宮城・大衡(おおひら)有限責任事業組合(LLP)は、第二仙台北部中核工業団地(宮城県黒川郡大衡村)におけるスマートコミュニティ事業(F-グリッド構想)について、非常時地域送電システムの運用を開始した。この「Fグリッド宮城・大衡」は、2012年4月に採択された東北地方8地域における経産省のスマートコミュニティ事業のひとつ。

F-グリッド構想とは、都市ガスでの7,800kWコジェネや650kW太陽光発電から電熱エネルギーを製造し、さらに系統電力、都市ガスを併せ、工業団地内へ効率的にエネルギー供給を行うシステムだ。2013年2月のLLP発足以降、段階的にシステムの拡張を進め、現在11法人が組合員として参画している。

今年7月には横河電機のグループ企業、横河ソリューションサービスがシステム構築したCEMSが本格稼働を開始。エネルギー運用最適化のレベルを向上させている。実績として、2011年度(F-グリッド構想導入前)と比べ約20%の省エネ、約23%のCO2削減を達成したと発表された。各工場におけるエネルギー調達コストの低減に寄与し、経済性も向上している。

今回運用を開始した地域送電システムは、長期停電時にF-グリッド内の各工場へエネルギー供給しBCPとするのみならず、自家発電設備の余剰電力を東北電力が購入し、近隣の地域防災拠点である大衡村役場などへ供給する。分散型エネルギー供給源として、災害時での強さを活かした格好だ。なおF-グリッドから周辺地域へ電力を供給するシステムは国内初の取り組みとのこと。

非常時のエネルギーバックアップの順序(提供:トヨタ自動車)

非常時のエネルギーバックアップの順序(提供:トヨタ自動車)

<バックアップ順序のステップ>
■ステップ・1:プリウスPHVや充放電システムにより、自家発電設備の起動を待たず電源確保…PHV(1台あたり単相100V-1500W供給可能)を8台配備(2013年)/プリウスリユース蓄電池で構成される充放電システムは、トヨタ自動車東日本に100V-30kWシステム、トヨタ紡織東北に100V-20kWシステムを各々設置(2014年)
■ステップ・2:健全性確認、事前準備・操作終了後、自家発電設備を起動(ブラックアウトスタート)し、F-グリッド内各工場に、災害復旧等で必要な電力を供給
■ステップ・3:余剰電力を東北電力に販売し、東北電力が地域防災拠点の大衡村役場などへ供給…最大販売電力1500kW

緊急電源として、外部給電機能を有するプラグインハイブリッド車8台、ハイブリッド車用の蓄電池と太陽光発電で構成する充放電システムを2地点に配備済み。初動対応力を高め、有事における地域支援活動に備えるためのデバイスだ。

緊急時には外部給電を行うプラグインハイブリッド車(提供:トヨタ自動車)

緊急時には外部給電を行うプラグインハイブリッド車(提供:トヨタ自動車)

10月22日には第二仙台北部工業団地および大衡村役場周辺において、非常時における地域送電を想定した合同訓練を実施。LLP加盟企業11社と大衡村役場の関係者など約50名が参加した。

東北電力による送電訓練(提供:トヨタ自動車)

東北電力による送電訓練(提供:トヨタ自動車)

 

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【経産省/横河電機/トヨタ自動車】F-グリッドのCEMSが本格稼働。工業団地内の効率的なエネルギー利活用を促進(2015/7/30)

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