【富士市/NECほか】ローカル鉄道と連携した「スマートシティ構想」始動

静岡県富士市岳南電車(同富士市)、日本電気(NEC)ヒラテ技研(愛知県名古屋市)の4者は9月、富士市においてローカル鉄道の電力線を活用して電力を融通する「スマートシティ構想の可能性に関する調査」を開始すると発表した。岳南電車を主申請者とする4者は共同事業者として、新エネルギー導入促進協議会(NEPC)の公募「地産地消型再生可能エネルギー面的利用等促進事業(事業化可能性調査)」に、岳南電車の設備を使った電力供給事業「ローカル鉄道と連携したスマートシティ構築の可能性に関する調査」を提案していた。この提案が採択され、今回の調査が決定した。

具体的には、富士市内の産業の特徴である熱需要の多さを活用し、発電する際に発生する熱を製造工場で利用して電気を近隣へ配電するための電力自営線の整備について、事業化可能を調査する。新たに送電線設備を建設するのではなく、電力自営線整備に向け、ローカル線である岳南電車の鉄道用施設を利用することで、設置コストを下げ、断線リスクの軽減が期待できる。

分散型電源での発電では、排熱の利用が必要不可欠だ。空調用途では、夏・冬は利用できても春・秋に利用ができないが、製造工場であれば、1年を通じてエネルギーを無駄なく利用することが期待できる。また、この事業により電力を直接需要家に供給できれば、安価かつ安定した電力小売事業も行える。沿線の活性化や旅客の増加につながるという期待も拡がる。

岳南電車は、富士市で吉原駅~岳南江尾駅間9.2kmの鉄道路線を運営する鉄道会社。沿線は製紙工場が多く、工場で生産された紙製品を輸送するための貨物列車も運行されていたが、2012年に廃止された。

なお、検討委員会には、同市と「スマートシティ協力協定」を締結している横浜市が検討支援、東工大AES(ソリューション研究機構先進エネルギー国際研究センター)が技術支援の立場で参加する。また、オブサーバーとして、関東経済産業局中部運輸局東京電力静岡ガス静岡県などが加わる。

【画像・上:「スマートシティプロジェクト」の概要(提供:NEC)】

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