【山梨県/NEDO/鉄道総研ほか】フライホイール蓄電の実証始まる。再エネの出力平準化に貢献期待

[画像・上:次世代フライホイール蓄電システムの開発分担と実証機のイメージ 提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)]

開発の進む超電導技術を用いた次世代フライホール蓄電システムが、メガソーラーと系統に連系された。この事業は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトのひとつ「安全・低コスト大規模蓄電システム技術開発」。蓄電システムを用いて太陽光発電の出力を平準化し、系統への安定的な電力供給を図る本事業開発が、新たな局面を迎えた。

蓄電フライホイールシステムが設置された山梨県の米倉山太陽光発電所(提供:山梨県)

蓄電フライホイールシステムが設置された山梨県の米倉山太陽光発電所(提供:山梨県)

 

フライホイール蓄電は、電力をフライホイールの回転運動エネルギーとして蓄電する。バッテリー蓄電と比べると充放電において化学変化の過程がなく、温度などの気象状況の変化にも強い。米国などでも開発が行われているが、本事業ではフライホイールの軸受側と回転軸側双方に超電導材が用いられ回転摩擦を極小化。これにより重さ4t、直径2mへの大型化、最高毎分6,000回転の高速回転化が可能になった。

系統連系試験の概念図 提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

系統連系試験の概念図
提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

 

この磁気軸受は鉄道総研古河電工が共同開発した。事業全体にはクボテック(大阪市北区)、ミラプロ(山梨県北杜市)、そして山梨県も参画している。実証施設は山梨県の米倉山太陽光発電所に設置。米倉山には県のエネルギー関連展示施設「ゆめソーラーやまなし」や、県と東京電力が共同建設した出力10,000kWの太陽光発電所がある。今回はこの事業のために県が新たに1,000.6kWの実証試験用太陽光発電所を設立。蓄電システムはこれに連系された。

米倉山太陽光発電所は、出力10,000kW(面積12.5ha)の山梨県・東京電力共同事業部分と、出力約1,000kW(面積1.2ha)の山梨県営・フライホイール蓄電システム連系試験部分とで成る(提供:山梨県)

米倉山太陽光発電所は、出力10,000kW(面積12.5ha)の山梨県・東京電力共同事業部分と、出力約1,000kW(面積1.2ha)の山梨県営・フライホイール蓄電システム連系試験部分とで成る(提供:山梨県)

 

フライホイールは放電の「瞬発力を活かして」(山梨県担当者)短期および中期的な出力変動対応を担うことが想定されている。約20分前からの対応が可能とのことだ。

系統への再エネ安定供給実証は、2015年度末まで行われる予定だ。ゆめソーラーやまなしでは、再エネからの水素製造・貯蔵がすでに運用されており、エネルギー貯蔵・輸送手段研究において、水素開発とフライホイール開発の「シナジー効果」にも期待したい。

 

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