【農林水産省】施策「農山漁村の再生可能エネルギー振興策について」発表。農林漁業の振興を視野に、再生可能エネルギーの導入拡大を後押し

農林水産省食料産業局は9月、同省としての再エネに関する施策をとりまとめた「農山漁村の再生可能エネルギー振興策について」を発表した。固定価格買取制度の活用による発電との取組みとあわせて、再生可能エネルギーの熱利用や、電力小売全面自由化を踏まえたエネルギー地産地消の仕組み作りなど、今後推進すべき方向性を指し示すものとなった。

[画像:農山漁村における再生可能エネルギーの地産地消の取組みイメージ(提供:農水省)]

具体的には、「電力小売全面自由化という新たなチャンスを捉え、エネルギーの地産地消の推進による地域内経済循環を加速化するとともに、その取組の持続性を確保することが重要」であるとの観点から、今後の地産地消の考え方は「地域産地域消」であるべきだとする。この「地域産地域消」は、地域の関係者が主体となって意思決定を行う小売電気事業の取組みを促し、地域産の再生可能エネルギー(電気や併せて発生する熱)を、地域内の農林漁業関連施設等へ供給することが柱となる。これにより、地域内経済循環の構築を具現化しようとするものだ。

地域の関係者が小売電気事業の主体となって安価な電気を供給できれば、農林漁業のコスト削減や所得向上が期待できる。また、地域の再エネ発電事業者は、FITを活用して小売電気事業者に売電することで、発電事業の採算性を確保できる。電力小売全面自由化で開放される市場を取り込みながら、地域全体での取組みを実施することで、雇用創出やエネルギー料金の地域内確保など地域内経済循環が実現するとともに、余剰エネルギーを地域外(都市部)へ販売して、地域外からの利益を得ることも可能となる。さらに、非常時に大規模電源などからの供給に困難が生じた場合でも、地域において一定のエネルギー供給が保たれるため、農林漁業におけるエネルギー調達リスクの低減にもなる、と農水省はその意義を述べる。

具体的な推進方策としては、昨年5月に施行された「農山漁村再生可能エネルギー法」の活用による地域主導の取組みの実現も掲げられている。同法は、「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー発電を促進し、農山漁村の活性化を図る」ことを目的としたもので、地域の関係者が主体となった取組みをサポートする内容となっている。

農水省は同法を上手く使って、「エネルギー地産地消地域」として他地域(他産地)との差別化を図るなど、「戦略的地域づくり」に再生可能エネルギーを活かしていくことを提案する。また、地方自治体が再エネ関連事業からの収入(固定資産税等)を公的サービスや人づくりへも充当しすることで、地域の満足度が向上し、「住みたくなる・住み続けたくなる地域づくり」にも役立つとする。

同省は今後、「再生可能エネルギーを積極的に有効活用することで、地域の所得の向上等を通じ、農山漁村の活性化につなげること」を目指して、農林漁業の振興と一体となった再生可能エネルギーの導入拡大を図ってゆく。

 

《外部リンク》
農水省「再生可能エネルギーの導入の促進」

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