【NEDO】海外のスマートコミュニティ実証、4例の事業計画を一挙発表

[画像:7月に詳細が発表された、NEDOの海外スマートコミュニティ実証]

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、国内技術の市場展開促進や世界規模でのエネルギーセキュリティ向上およびCO2削減などを目標に、海外でも積極的に開発プロジェクトを展開している。そのスマートコミュニティ分野において、この7月に一挙に4プロジェクトの詳細が発表された。

同プロジェクトはNEDOの2015年度「国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業」に含まれている。この4都市以外にも世界20カ所で行われる計画だが、今回はその中からカナダとドイツの事例をピックアップする。

カナダでの実証事業イメージ。オンタリオ州は2009年から北米で初めてFITを導入している 提供:提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

カナダでの実証事業イメージ。オンタリオ州は2009年から北米で初めてFITを導入している
提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

①カナダ・オンタリオ州オシャワ市

カナダ中東部に位置するオンタリオ州オシャワ市、その地元電力会社オシャワ電力、そしてNEDOとの共同で実施するこのスマートコミュニティ事業。北海道札幌市とほぼ同緯度のオシャワ市は、冷害などを原因とした停電が年間発生件数200件にのぼっている。

そこでオシャワ市内の電力安定供給化のために、田淵電機を委託先として太陽光パネルと蓄電池を備えたハイブリッドインバータシステムを市内30戸に設置。停電時における非常用電源としての有効性、さらには深夜電力を蓄電し日中に放電利用するピークシフトの有効性を検討し、系統安定化実証を行う。

なおこの事業では機器面での実証に加えて、ハイブリッドシステムを電力ネットワークの一つと捉えて電力会社が一括購入する、新たなビジネスモデルの形態も検証の対象になっている。実施期間は2015年~2016年の2年間。

ドイツでの実証イメージ。蓄電池は日立化成製で、リチウムイオン電池と鉛電池を組み合わせたハイブリッド型だ 提供:日立化成

ドイツでの実証事業イメージ。蓄電池は日立化成製で、リチウムイオン電池と鉛電池を組み合わせたハイブリッド型だ
提供:日立化成

②ドイツ・シュパイヤー市

ドイツの中西部に位置するラインライト=プファルツァ州シュパイヤー市。この街でNEDOはエネルギー地産地消型のスマートコミュニティ実証を行う。実証には地元のシュパイヤー電力公社ほか、日本からはNTTドコモ、日立化成ほかが参画する。
現在ドイツでは、事実上のグリッドパリティの成立によって、太陽光発電の現場においては自家消費への対応が急を要する状況だ。

システムは太陽光発電と、余剰電力蓄エネ用の蓄電池とヒートポンプ、そして自己消費率最大化制御用HEMSとを中心要素に構築。2015年から2017年度までの実証の中で、発電設備を設置した電力需要家の経済的なメリットを高めるとともに、逆潮流による配電系統の電力品質低下に対処する検証を行う。

今後日本でも再エネの比率は拡大が予定されている。本実証で得られた知見は将来的には国内でも活かされることが期待される。

スマートコミュニティ実証が行われる、ドイツの中西部ラインライト=プファルツァ州シュパイヤー市にある実証サイト 提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

スマートコミュニティ実証が行われる、ドイツの中西部ラインライト=プファルツァ州シュパイヤー市にある実証サイト
提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

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