【NEDO】タイでバイオエタノール製造技術の実証を開始

[画像・上:完成したバイオエタノール製造プラント 提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)]

バガスからのバイオエタノール製造工程フロー 提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)はこのほど、タイでサトウキビの搾りかす(バガス)からバイオエタノールを製造する技術の実証を開始した。タイ工業省サトウキビ・砂糖委員会事務局(OCSB)との共同事業で、首都バンコクの北約200kmにあるサラブリ県にある現地パートナーのサラブリ砂糖工場にバイオエタノール製造実証プラントを建設した。食料と競合しない未利用資源の有効活用の検証を目的に、2017年2月まで実証運転を行う。総投資額は12億円で、NEDOの負担額は約10億円。
タイは近年の急激な経済発展によりエネルギー消費量が著しく増加しているが、エネルギーの大半を輸入に依存しており、エネルギー供給不足への対応が課題になっている。タイ政府はエネルギーの安定供給のため、バイオエタノールの増産を目指す方針を掲げている。また、同国で発生するバガスは製糖工場の熱源としても利用されているが、供給量の20~40%は余剰となり廃棄されている。NEDOは食料と競合しないバイオ資源として余剰バガスに着目し、これを原料とする次世代バイオエタノールの効率的な製造技術を実証する。今回竣工した製造プラントのバガス処理能力は年間1300t、バイオエタノール生産規模は年間100kℓ。事業は月島機械とJFEエンジニアリングがNEDOから受託して行う。

バガスからのバイオエタノール製造工程フロー 提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

バガスからのバイオエタノール製造工程フロー 提供:新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

実施にあたっては、月島機械が長年開発してきた酵素生産微生物による酵素オンサイト生産技術(酵素をエタノール生産設備内にて生産する技術)と同時糖化発酵技術(糖化と発酵を一つの反応槽内で行う技術)をベースに、JFEエンジニアリングが化学プラントや天然ガス処理プラントなどで培ったプロセスおよびトータルエンジニアリング技術を融合して行う。NEDOは実施プラントの運転状況を見ながら、並行して事業化に向けた商用モデルの設計、調査を開始する。将来的には、タイ国内だけでなく、サトウキビの栽培を行っている東南アジア地域へ普及を拡大し、温室効果ガスの排出削減を目指す。

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