【NEDO/東芝】仏リヨン市で新たなスマートコミュニティ事業開始。「ZEB」超える「PEB」構築めざす

[画像・上:PEB実証が開始されたフランス・リヨン市にあるHIKARIビル(提供:東芝)]

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とその事業委託先である東芝は9月、フランス南東部の街リヨン市で行っているスマートコミュニティプロジェクトで、新たな実証事業を開始したことを発表した。

今回の事業は、ビル内で生成するエネルギーが消費量を上回る「ポジティブ・エナジ-・ビルディング(PEB)」構築の実証だ。同市内にある、オフィス・住居・店舗からなる複合ビル「HIKARIビル」において、太陽光発電・コジェネレーション・吸収式冷凍機などの創エネ機器、蓄電池・冷水蓄熱用蓄熱物質などの蓄エネ機器、LED照明などの省エネ機器を設置。エネルギー管理システム(EMS)で統合管理することによってビルのエネルギー消費量を10%以上削減した上で、PEBの実現を検証する。

複合ビルであるHIKARIビルに導入された、創エネ、蓄エネ、HEMS/BEMSの各技術要素。太陽光発電機器はビルの屋上に加え壁面にも設置されている(提供:東芝)

複合ビルであるHIKARIビルに導入された、創エネ、蓄エネ、HEMS/BEMSの各技術要素。太陽光発電機器はビルの屋上に加え壁面にも設置されている(提供:東芝)

ビルのオフィスおよび共用部にはBEMSを導入し、電熱の創エネルギー量と蓄エネルギー量を最適化。最小限の運用コストでPEBの達成を図る。さらに、当社が開発した画像人感センサーを用いて、オフィス部分の空調機・照明・ブラインドを在室状況や日照状態に応じて細かく制御することによりエネルギー消費を削減する。
住居部分には東芝が開発したHEMSである「OMOTENASHI HEMS™」を導入する。「OMOTENASHI HEMS™」は、居住者の行動を推定することにより、生活シーンに合わせて暖房の運転モードを変更するなど機器を自動的に制御できる。住居者サイドでは、タブレット端末により生活シーンに応じた自動制御メニューや省エネを考慮した暖房設定温度の選択ができるほか、見える化により消費エネルギーの確認ができる。

BEMSによる見える化のイメージ(提供:東芝)

BEMSによる見える化のイメージ(提供:東芝)

OMOTENASHI HEMS™見える化の画面イメージ(提供:東芝)

OMOTENASHI HEMS™見える化の画面イメージ(提供:東芝)

リヨン市を舞台としたNEDOのスマートコミュニティ事業全体としては、既に太陽光発電による電気自動車シェアリングシステム運用などが2013年10月からスタートしている。このPEB事業によってスマートコミュニティ事業の全ての事業が開始したことになった。実際の都市全体のインフラを対象としたスマートコミュニティの実証はNEDOとしても初めての取り組みであり、欧州のインフラ市場へ日本企業が参入する機会となることが期待される。さらに今後実証を推進する中で、EUが掲げる域内の「90年比で温室効果ガス20%削減」、「最終エネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合20%」、「エネルギー需要の20%削減」の2020年までの達成目標、いわゆる20-20-20の前倒し達成に目標を定める。

仏リヨン市でのスマートコミュニティ実証全体の事業イメージ。イラスト左上にあるのが、今回開始されたPEB実証(提供:東芝)

仏リヨン市でのスマートコミュニティ実証全体の事業イメージ。イラスト左上にあるのが、今回開始されたPEB実証(提供:東芝)

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