リコー、事業を通じて脱炭素目指しRE100参画(下)

【前号(上)から続く】

前回に引き続き、RE100への参加表明を行ったリコーにインタビュー。今回は、参加表明に対する社内外の反応について、阿部哲嗣サステナビリティ推進本部社会環境室長に聞いた。

[画像・上:インタビューに応える株式会社リコー サステナビリティ推進本部 社会環境室室長の阿部哲嗣(さとし)氏]

―RE100参加表明後、社内の反応は

「うちの部署は何をすればいいのか」といった、前向きな反応が多かったですね。社会環境室としては、着実に取り組んでいきたいと考えています。再エネ100%はあくまで2050年までの目標です。また、現時点でCO2はグローバルで排出量などを管理できていますが、電源構成は完全に管理できているわけではありません。

―その手前の2030年までに30%という目標を設定しています

これは政府のエネルギーミックス目標、2030年までに再エネ22~24%を踏まえたもので、リコーのGHG削減目標に照らしても順当な数値目標です。グローバルな電力調達をコスト面だけではなく、再エネ比率を考慮して行えば、十分実現可能と捉えています。

現在、海外拠点を含めた再エネ率は、概算で約15%です。国や地域の事情によって異なり、たとえば北欧の拠点はすでに再エネ100%を達成していますが、アジア、南米などの水準は低い。

2030年に向けた計画は作成中ですが、順番としては省エネからです。まずは省エネの余地を棚卸し、所有する設備をエネルギー効率の高いものに交換していく。並行して購入する電力を再エネ由来に切り替え、不足する場合はグリーン電力証書などで対応することになるでしょう。

―今後はRE100に日本企業も続々と参加すると思うのですが

RE100について検討したいので、スキームを教えてほしいなど問い合わせはあります。知っている範囲のことはお伝えしていますが、環境部門が積極的だったとしても、あえてRE100への参加表明することにどんなメリットがあるのか、経営陣の理解を得なくてはいけません。様々な部門との調整も不可避ですし、社内的な意思決定のハードルが高いことは想像に難くありません。我々も新しい中期経営計画がスタートするなどのきっかけがあったので、議論が始まりました。

―パリ協定で打ち出された脱炭素化の目標は、野心的とも評されています

リコーはグループ企業がオフィスの省エネ化の提案や、太陽光発電のO&M事業などを行っています。また、地域と連携した木質バイオマス発電も手掛けており、今後もさまざまな事業を通じ、社会の脱炭素化を支援したいと考えています。

日本では「目標」というと、絶対達成しなければならないと考えますよね。でも、絶対できることだけを目標にしても変化は望めません。欧米の企業は「あるべき姿」を「目標」としています。脱炭素社会を目指し、自分たちを信じて進まなければ、難しいことが難しいままで終わってしまうのではないでしょうか。

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