東電EPの「低CO2な都市ガス」新料金プラン開始 法人向け、グリーン熱証書活用

東京電力の事業会社で電力やガスの小売販売を行う東京電力エナジーパートナー(EP)は、法人向けの都市ガス新料金プラン「TEPCOグリーン+ガス」の販売を開始している。

本プランは認証制度を使う。用いられるのは、東京電力の連結子会社で各電力会社・商社らと共同出資して設立した日本自然エネルギー(JNE、東京都品川区)が発行する「グリーン熱証書」だ。

JNEは太陽熱や木質バイオマスなどの再エネ由来の熱生成を熱製造事業者に委託する。製造業者は熱の生成および利用の実績をJNEに報告。この生成・利用実績をJNEがとりまとめ、グリーンエネルギー認証センターに熱量の申請を行い認証を受ける。

作られた熱自体は製造事業者から供給事業者などに販売される。JNEはこの熱そのものではなく、「排出CO2の無い熱」という環境価値を購入し移転することになる。

そしてJNEは、グリーンエネルギー認証センターに認証された熱量を東電EPに配分。この配布分を東電EPが都市ガス販売を通して法人顧客に販売する。都合、証書に記載された熱量相当分のCO2を削減できる。

本料金プランにおいてJNEからグリーン熱証書が発行されるのは、法人顧客である。料金は個々の顧客の契約内容に応じる形だ。都市ガス料金+CO2削減率相当のグリーン熱証書応分の環境付加価値分、という二階建てになる。

JNEによると、現在グリーン熱証書の相対契約を個別に結んでいる企業は、キリンソニーユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング日本たばこ産業で、年間の契約量は4社合計35万6,000GJあまりにのぼる。

一方でグリーン熱証書を活用した都市ガスは今回が国内初だ。個別調達ではなく、ガスと証書をワンストップで調達する信頼性と、トータルでのコスト低減を図る。東電EPは「TEPCOグリーン+ガス」の今年度販売目標として、証書ベースで6万4,000GJを掲げている。

企業にとって、消費都市ガスのCO2対策という視点でも注目が集まる。都市ガス小売業者のCO2排出係数(発熱量あたり)の差はほぼない。これは国内で取り扱われている都市ガスが、12Aもしくは13A規格のガスに収斂しているためである。電源構成にバリエーションのある電力小売と異なり、消費者がより低CO2なガス小売業者にスイッチするという選択肢がこれまでなかった。

本プランを採用した企業は、証書にある割り当て分を「地球温帯化対策の推進に関する法律」(温対法)にある「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」のCO2排出量の削減にあてがうことができる。

本プランの供給区域は現在のところ東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県などの一部エリア(東京ガスの『東京地区等』区分エリアに該当)。都市ガス使用量が年間50万㎥以上、かつCO2削減率10%以上を選択する法人となっている。

東電EPは自由化後、電力とセット料金を設定するなど家庭向けのガス小売にも注力。当初は家庭向けガスの供給エリアは東京都や神奈川県の一部だったが、この9月から関東の一都六県の一部地域に拡大している。低炭素エネルギーに関しても、水力発電のみを電源とする電力料金プランで法人向けにアクアプレミアム、一般家庭向けにアクアエナジー100を設定している。

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