次世代リチウム二次電池開発で成果。【GSユアサ】リチウム‐硫黄電池の充放電サイクル性能向上に成功

[画像・上:リチウム‐硫黄電池の充放電サイクル特性イメージ(GSユアサ資料を基に作成)]

GSユアサは11月、開発中の次世代リチウム二次電池の状況を発表。今回はリチウム‐硫黄電池の充放電サイクル性能の向上に成功したことを明らかにした。

リチウム‐硫黄電池は、負極材に金属リチウム、正極材に「硫黄‐多孔性カーボン複合体」を用いる電池だ。硫黄は、低コスト、資源的に豊富、および環境有害性が低いことに加えて、理論容量(1675mAh/g)も従来のリチウムイオン電池用正極材料に比べて高い。

しかし、正極の放電反応により生成する反応中間体(多硫化物)の電解液への溶解度が高いために、正極から多硫化物が容易に溶出することと、その溶出した多硫化物が正負極間で酸化還元反応を繰り返すために、自己放電が生じることから、充放電サイクルにともない容量が大きく低下する。この点が実用化にあたってのネックになっている。

そこでGSユアサは、電解液添加剤により多硫化物の溶出を抑制するとともに、カチオン交換膜注をセパレータに用いることによって、多硫化物の正負極間の移動に起因する自己放電を防止。その結果、硫黄‐カーボン複合体正極材料あたりの容量を損なうことなく、充放電サイクル性能を飛躍的に高めることに成功した。

同社の次世代リチウムイオン電池開発の「本丸」は、負極にシリコン系材料を用いたシリコン-硫黄電池だ。シリコン-硫黄電池のエネルギー密度はひじょうに高く、従来の電気自動車用リチウムイオン電池の約3倍と言われている。今回のリチウム‐硫黄電池での成果も当然その開発に活かし、2020年のサンプル出荷を目指す。

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