≪特集「廃棄パネルへの対応」≫①エヌ・ピー・シー:独自開発「ホットナイフ分離法」で効率的なパネル解体実現

エヌ・ピー・シー(東京都台東区)は、独自技術の「ホットナイフ分離法Ⓡ」による太陽光パネル自動解体ラインを国内の産業廃棄物業者向けに販売している。合弁会社のPVテクノサイクル(東京都大田区)では、既に同ラインによる中間処理を開始しており、4月にはエヌ・ピー・シーの松山工場(愛媛県松山市)が、産業廃棄物処分業の許可を取得した。9月より、四国域内の太陽光パネル中間処理事業を本格的に開始する。

[画像・上:太陽光パネル自動解体ライン]

同社は昨年の西日本豪雨や台風21号で破損したパネルを累計1万4,000枚引き取った。国内では製品寿命を迎えるパネルが多量に排出されるとの予測がある。しかし、排出パネルが適正に処理されず、廃棄処理施設における受入の敬遠など、現状での課題は多い。「使えるパネルはリユース(再利用)し、使えないパネルはリサイクルする早急な仕組み作りが必要」と考え、「ホットナイフ分離法」自動解体ライン導入のリサイクルネットワーク構築を進める。近い将来に全国5拠点に増やす見込みだ。

代表取締役社長・伊藤雅文氏

「ホットナイフ分離法」は、約300℃に加熱したナイフでEVA樹脂を溶融し、ガラスを割らずに金属ときれいに分離する。自動解体ラインは、様々なタイプのアルミフレームの自動除去が可能。ガラスや金属などの部材を有価販売するストックビジネスに展開することができる。

本年度第2四半期(平成30年12月~平成31年2月)決算によれば、廃棄パネル処理の年間目標に対して、リユースで135%、リサイクル/産廃処理で752%の進捗率となった。中国へのリユースパネル販売、欧州への解体ラインの本格展開にも注力する。

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