【和歌山県新宮市】新庁舎に地中熱利用。ヒートポンプシステム採用

[画像・上:新庁舎外見パース]

環境省が募集した「平成27年度地熱・地中熱等の利用による低炭素社会推進事業(地中熱利用事業分)」について、「地域面的地中熱利用推進事業」に採択された和歌山県新宮市では、現在建設中の新庁舎で地中熱利用ヒートポンプを採用する。

新宮市は、市庁舎が大地震の際に防災拠点の役割を果たせるよう、新市庁舎の建設を決め、現在工事を行っている。完成予定は2017年6月末。その新庁舎の環境計画に採用されたのが地中熱利用ヒートポンプだ。地中熱利用スクリューヒートポンプチラーを空調熱源として採用して省エネルギー化を図り、ヒートアイランド現象の防止を図る。

地中熱の年間平均温度は15℃程度で、年中ほぼ一定の熱エネルギーだ。地中へ熱を放出し、または取得して冷暖房などの熱エネルギーとして活用する。地中熱源ヒートポンプのメリットは5点ある。一番大きいのが、ヒートアイランド現象の抑制。夏季(冷房時)に排熱を外気に放出しない。また、夏季は排熱、冬季は採熱するので、年間を通じて地中の熱収支はバランスが取れる。

二つ目はCO2排出量の削減だ。削減率は空冷ピートポンプと比べ約20%、灯油ボイラーと比べ約30~50%、ガスヒートポンプと比べ55%程度にもなるという。三つ目は、冷却水が不要であること。四つ目は高効率運転だ。地中熱温度は年間を通してほぼ安定しており、 夏季は外気より低く冬季は外気より高くなる。そのため、地中熱を利用した空調システムは、極めて高効率な運転が可能となる。

五つ目のメリットとしては、安定した暖房運転を挙げることができる。冬季の暖房運転時、空気熱交換器を使用しないのでフロスト(除霜)運転がなく、降雪時でも安定した暖房運転が可能だ。六つ目は、地中抗(Uチューブ部)の管理が容易であること。Uチューブ部は、耐用年数(50年)が長く、機械的接合部がないため、阪神大震災でも破損することはなかった。

なお、新宮市の年間最高気温は31℃、最低気温は3.3℃。一方、地中の平均温度は18℃と外気温度と比べて夏季は冷たく、冬季は暖かいため、一般的な空気熱源ヒートポンプよりはるかに効率のよい運転が可能となる。

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