《リポート》ISGAN2016 国際スマートグリッドワークショップ「スマートグリッド技術による再生可能エネルギーの電力系統への導入拡大に向けた各国の取り組み」:スマートグリッドの全世界的な重要性確認【ISGAN/経産省/NEDO】

国際エネルギー機関(IEA)の下部組織として世界20カ国以上が加盟する、国際スマートグリッド・アクション・ネットワーク(ISGAN)。その会合が3月8日、経産省新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)との共催として、横浜市内で行われた。スマートグリッド(SG)や再エネの更なる導入に向けた課題や展望について、各国の状況が報告された。来場者は300名以上を数えた。

スマートメーターやICT技術を系統に導入し、供給側・需要側双方に新たなメリットを生み出すSG。その構造上分散型電源とも親和性が高く、SG関連事業では同時に再エネ導入拡大が目標とされているケースも多い。当日はドイツやスペインなどの「SG導入先進国」の例も報告された。それらの国々では全電源中に占める再エネの割合も高い。スペインではSGと再エネの導入を一体的に推進することにより、国内の送配電網を一挙に強化できた例が報告された。

一方で、マレーシアやインドといった発展途上国でもSG導入事業が推進されている。インド北部のハリヤナ州では富士電機ほかを委託先としてNEDOの国際事業も展開されている。現地では盗電や電力メータ改ざんが横行し、配電ロスが高い状態にある。これをSG技術導入により低減を目指す事業だ。SGの持つ効率性が、先進国とは違った意味で注目される例と言える。

挨拶として登壇したNEDO理事長・古川一夫氏は、発生後5年が経過した東日本大震災に触れつつ、SGが災害時にも強靭性を発揮する一面を指摘。また発展途上国の参加者からは、再エネ導入と関連することで気候変動対策としてもSG導入への有効性を指摘する意見もあがった。時代の変遷とともに様々な側面でSGが重要度を増していることをうかがわせた。

今後再エネ大量導入や電力自由化を控える国内でも、SGへの要求度はますます高まることが予想される。その中でも、SGが本来的に持つこの「多様性」をいかに制度として担保するか。…全てのステークホルダーにとってSGが効率的なシステムになるために、この点に特に留意して議論の深化に注目したい。

[画像・上:ISGANワークショップの会場(於・横浜)]

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Find us on Facebook

アーカイブ

カテゴリー

ページ上部へ戻る