【福島新エネ社会構想実現会議「骨子」まとまる】20年、福島産・再エネ由来水素の大規模製造開始へ

[画像・上:5月に締結された、福島産CO2フリー(再エネ由来)水素利活用に関する東京都・福島県・産総研・東京都環境公社による4者協定のイメージ(東京都資料より)]

震災と原子力発電所事故を経験した福島県から、新エネルギー社会のモデルを世界に発信することで、福島県が「再生可能エネルギー先駆けの地」となることを目標に掲げる「福島新エネ社会構想」。その推進の筋道を議論している官民共同の「福島新エネ社会構想実現会議」の第二回目の会合が6月16日、都内で開催された。

その席で、構想にまつわる「骨子」が採択された。柱は「再エネの導入拡大」、「水素社会実現のモデル構築」、「スマートコミュニティの構築」だ。郡山市にある産業技術総合研究所福島再生可能エネルギー研究所(FREA)での再エネ研究、沖合で進められている福島浮体式洋上風力事業、南相馬市東北電力・南相馬変電所で稼働を開始した系統用大型蓄電池運用、さらには新地町相馬市浪江町楢葉町の浜通り地域で実施が検討されているスマートコミュニティ実証など、県内で行われてきたエネルギー関連の取組の実績が地盤となっている。

特に水素に関しては、県内の再エネ合計1万kWあまりから水素を製造するとの構想を打ち立てた。今年度中に実証の具体的な実施方策について検討会を立ち上げ、2020年までに運転を開始することが目標として掲げられている。

2020年東京五輪の期間中に活用することを念頭に、水素の輸送・貯蔵技術実証検討も盛り込まれた。同時に福島県は、水素キャリアについてメチルシクロヘキサン(MCH)を用いた技術開発への支援を要望している。

福島県内での水素ステーション整備支援やFCV、FCバス・フォークリフトの導入拡大も目指される。これらの構想が実現すれば、再エネ由来水素の地産地消、さらには広域運用までカバーする、大規模な水素サプライチェーンが展開されることになる。

加えて先般、次世代火力技術としても開発推進する方針が示された水素発電についても言及。2020年代前半までに経産省および電力会社がIGCC(石炭ガス化複合発電)などの水素混焼実証開始を目指し今年度中に検討会を立ち上げることとしている。また、IGFC(石炭ガス化燃料電池複合発電)を含むガス+SOFC(固体酸化物形燃料電池)高効率発電についても、その技術確立を2020年以降の達成目標として定めることに改めて言及している。

今後本骨子を基に「社会構想」の具体的な議論を深め、来年度の概算要求に盛り込む見込みだ。

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