鹿児島県指宿の山川バイナリー発電所が着工

九電みらいエナジー(福岡県福岡市)は8月2日、九州電力とともに、鹿児島県指宿市にある地熱発電所である山川発電所の構内において地熱バイナリー発電の建設工事を開始したと発表した。

[画像・上:「山川発電所(既存のフラッシュ式地熱)」のシステムイメージ]

山川発電所は九州電力の所有する地熱発電所。最大出力3万kWで平成7年3月に運転開始している。今回、山川バイナリー発電所と名付けられた地熱バイナリー発電所は出力4,990kW。今月から工事を開始し、運転開始は2018年2月の予定。発電事業者は九電みらいエナジー。同社の手掛ける地熱発電所は、昨年の6月に営業運転を開始した大分県玖珠郡九重町の菅原バイナリー発電所(出力5,000kW)に次いで2カ所目。

山川発電所では、発電方式の関係上、地下から取り出した地熱資源のうち蒸気だけを取り出して発電に利用。熱水は井戸を通じて地中へ戻している(還元熱水)。山川バイナリー発電所は、この還元熱水を熱源に、ペンタンを媒体に用いる空冷式バイナリー発電方式で発電を行うもので、熱供給者は九州電力となる。

これまで山川発電所構内においては、2012年度から2014年度にわたり、九州電力と川崎重工業によって、代替フロンを媒体とする出力250kWの小規模バイナリー発電設備の実証試験が行なわれていた。また、九州電力は、大分県玖珠郡九重町の八丁原発電所(最大出力11万kW)の構内に八丁原バイナリー発電所(出力2,000kW)を保有している。

鹿児島県では、2014年に策定した「鹿児島県再生可能エネルギー導入ビジョン」において、地熱発電の中でも、バイナリー方式に一項目を割き、2020年度末で1,900kWの導入目標を設定していた。県の担当者によれば、山川発電所での実証試験は承知していたが、事前に山川バイナリー発電所を想定しての目標ではないという。日本国内でも地熱資源の活用が進んでいる同県だが、一挙に目標が達成されることとなった形だ。

地熱発電については全国の約4割の設備量を有するという九州電力では、これまでも、地熱発電について、資源賦存面から有望と見込まれる地域の調査を行い、技術面、経済性、立地環境などを総合的に勘案し、地域との共生を図りながら、グループ会社を含めて開発に取り組むとしていたところ。今回の山川バイナリー発電所の建設開始に際し、九州電力と九電みらいエナジーは、国産エネルギーの有効活用、地球温暖化対策として優れた地熱発電の積極的な開発、導入を推進していくとしている。

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