北菱電興が農業用水路向け小水力発電システム開発

電気・電子機器の開発製造などを手掛ける北菱電興(石川県金沢市)は、自家消費を目的とした農業用水路向け小水力発電システムを開発した。11月から石川県内の農業用水路に設置して、耐久性・安定性の実証実験を行う。2017年中の販売を予定している。

[画像・上:北菱電興が開発した、横軸式多連ペルトン水車の試作品。羽根車と水を噴出するノズルを組み合わせて横に並べ、水量変動に応じてノズルからの噴出数が変化する]

小水力発電に用いる水車は通常、設置する場所に応じて設計・製作するため、高コスト・長納期になりがちだ。これに対し同社が開発した新システムは、水車回転部を標準化することで低コスト・短納期を実現する。

新システムは、羽根車と水を噴出するノズルを組み合わせて横に並べ、水量変動に応じてノズルからの噴出数が変化する「横軸式多連ペルトン水車」を採用。水量が変化しても羽根車の回転数を一定に制御し、高効率の発電を行う。小水量・低落差の河川や用水路でも効率のよい安定的な発電ができ、また設備は小規模なので設置環境の幅が広がる。

機能・効果以外の特長として小水力発電設備の用途が挙げられる。

「従来の水力発電設備は固定価格買取制度(FIT)を活用する売電仕様のものが主だったが、弊社の小水力発電設備は農業用ハウスの冷暖房費の削減用途や、災害時に孤立するような集落にある避難場所での独立電源用としての活用を見込んでいる」(同社電機部電気課)
小水力発電設備を用いて発電した電力を営農に活用する利点は多い。小水力発電は24時間365日発電が可能で、河川や農業用水路などさまざまな環境で未利用エネルギーを有効活用できる。また、営農に必要な冷暖房(ハウスの空冷ヒートポンプ式冷暖房管理システムなど)に活用することで電気代を大幅に削減できる。小水力発電事業における助成金制度の活用も可能だ。

北菱電興は今後も、同システムを用いて再生可能エネルギーを地域の営農に活用するしくみを提案していく方針だ。

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