東海農政局、三重の国営施設「青蓮寺用水地区」で小水力発電を開始

岐阜県、愛知県、三重県を管轄する農林水産省東海農政局はさきごろ、国営施設応急対策事業「青蓮寺用水地区」(三重県名張市)で、小水力発電の「青蓮寺用水発電所」が稼働したと発表した。青蓮寺ダムの取水位と取水施設との落差を利用して発電を行う施設だ。

[画像・上:「青蓮寺用水発電所」の発電設備]

三重県中西端部に位置する青蓮寺用水地区は、一級河川淀川水系木津川と名張川に挟まれた丘陵地に広がる農業地帯。同地区の農業用水は、淀川水系青蓮寺川上流の青蓮寺ダムを水源とし、農業用水路を経由して受益地に配水されている。
同地区の基幹的な農業水利施設は、土地改良事業(1968~1985年)により造成されたが、事業完了後約30年が経ち、施設は老朽化が進行。用水路の継ぎ目からの漏水や破損事故に伴う被害が発生し、農業用水の安定供給に支障が生じていた。また、これらの施設の維持管理に多大な費用と労力を要してきた。

こういう背景があり、東海農政局木曽川水系土地改良調査管理事務所は、青蓮寺ダム取水施設や幹線用水路など農業水利施設の機能を保全するための整備を2014年度より実施。取水施設の改修、小水力発電設備(発電機や水車など)の設置及び幹線用水路の改修を進めてきた。

今回稼働した青蓮寺用水発電所は、有効落差最大約37m、使用水量は最大毎秒0.75㎥で、水車は有効落差と最大使用水量から最も発電が効率的な「クロスフロー水車」を採用した。発電出力は最大183kWで、年間発電量は、一般家庭の年間電力消費量140世帯分に相当する約51万kWh。発電した電力は中部電力に売電する。

売電による収益は、施設の電力料金や修繕費、維持管理費に充当し、施設を管理する土地改良区の負担軽減を図る。東海農政局によると、青蓮寺用水発電所は、国営施設応急対策事業として全国初の発電施設になるという。

来賓によるテープカット

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