【インタビュー】施工の現場から「第15回」 低調な発電量、「O&M業者の人的要因」の場合も

先日、ある発電事業者から低圧太陽光発電所のスポット点検の依頼を受けたケースを紹介しよう。

[画像・上:産業用太陽光発電所で、さまざまなトラブルが発生し始めている(写真はイメージ)]

状況としては、遠隔監視で「発電量が少ない気がする」とのこと。複数の分譲区画を所有しており、他の区画と比べると、どうも発電量が少ないようだ。

O&M業者が点検しても、「電柱の影が掛かっているので、それが原因では?」というばかりで問題はない、という。それでも納得できず、新エネルギーサポーターにスポット点検の依頼をしてきた。

幸い遠隔監視はパワコン単位でデータ取得できる仕様だったため、数週間分をCSVで送ってもらい、それを解析した。

すると、特定のパワコンの発電量が常に25%程度下落していることを見つけた。

パワコンには4ストリングが入力されていたため、「25%下落ということは、1ストリング落ちてるかな?」と当たりをつけてから、現場の点検に向かった。

問題のパワコンのストリングを、太陽光発電システムの電気的不具合を容易に発見できる点検機器であるソコデスで計測したところ、予想通り1ストリング断線している箇所を発見。

断線なので開放電圧も出ておらず、本来ならソコデスまで使わずとも、電圧を計るだけでも問題は見つけられる。(ソコデスを使った方が、断線箇所まで特定できるためずっと早く問題箇所を見つけられる)

ところが、前に点検したO&M業者は、前述のとおり「特に問題ない。電柱の影が……」と説明していたという。

以上の状況からすると、この業者は、

●ストリングの断線を見逃すほどレベルが低い点検だった

●実は点検していなかった

のどちらかに該当すると判断するのが妥当だろう。

新エネルギーサポーターのスポット点検で、あっという間に発見できる、かなり初歩的なトラブルだったが、この程度でも見逃してしまう(?)O&M業者が存在することは事実なのだ。

ダメなところに頼んでも、問題を発見できず見逃してしまう、という実例で、似たような話は他でも散見される。

発電量を左右するのは、発電機器と天候、O&Mだ。この中でO&Mは、業務の中で最も人的要素の占める割合が高い。そして現時点のO&M業者のレベル差はとんでもなく大きい、ということは覚えておくべきだろう。

エナジービジョン代表取締役・奥山恭之》

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