風車の落雷適切評価・検出技術を開発するNEDO事業開始

高さが100mにも達する風力発電機において、落雷のリスクは避けがたい。落雷に起因するブレード破損や火災など、機器の重大な事故・被害が及ぶことも十分想定される。そこで、設置地域によっては落雷対策技術基準(風技省令)によって対応が求められるほか、雷検出装置設置が義務付けられている。

風力発電における雷対応策は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の事業においてもこれまでたびたび技術開発テーマとして事業が展開されてきた。例えば2008年には「日本型風力発電ガイドライン策定事業」において、雷リスクマップを作成。事業者や行政担当者が多く参考にするところとなっている。

[画像・上:風力発電施設における雷検出装置の一般的なシステムイメージ(提供:NEDO)]

今回着手されたNEDOの風力発電における雷対策技術事業は、雷・落雷の検知技術開発に関する事業だ。事業では、落雷を想定したさまざまな波頭長(波高値に達するまでの時間)、波尾長(波高値の2分の1に低下するまでの時間)のサージ電流(インパルス電流)に対して雷検出装置がどのような応答を示すのかを検証する「雷インパルス波形試験」、雷検出装置がどのような周波数帯域を検出しているのか、様々な周波数の電流を入力して出力信号を計測する「周波数特性評価」、冬季雷のような波頭が緩やかで波尾長が長い電流波形に対して、雷検出装置がどのように応答するのかを検証する「長波尾電流による評価」などが行われる予定だ。

落雷の適正検知の度合いを高めることで、検出の感度を高めると同時に、逆に風車に影響を及ぼさない落雷を検出して必要以上の運転停止をしてしまうことも防ぐ。最終的に開発に着手するとともに、落雷による風車の停止時間低減、稼働率向上を目指す。

事業の担当は(一財)日本海事協会、中部大学、電源開発(J-POWER)で、事業期間は2016年度から2017年度となっている。

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