鳥取県日南町における「木材総合カスケード利用」、事業化に前進

住宅用建材大手の大建工業(大阪市)はさきごろ、鳥取県日南町日南町森林組合、単板積層材(LVL)製造・販売のオロチ(日南町)と共同で、日南町での「木材総合カスケード利用」の事業化に向けた検討について基本合意したと発表した。

[画像・上:事業化検討基本合意調印式の様子]

木材総合カスケード利用とは、木材を用途に応じて利用し、最終段階では燃料として利用すること。これまで利用されることのなかった端材や間伐材も、チップとして繊維板や燃料などにも利用することで、木材を総合的に無駄なく効率的に使い切る取り組みで、林業再生や地域活性化につながると期待されている。

同町で想定されるカスケード利用は、チップ化や乾燥・燃料化などの未利用材の活用、LVL用材・端材を利用した木材の用途開発、木材の高付加価値商品開発などだ。

日南町は中国山地の中央に位置し、町の面積に占める森林の割合が90%、森林面積3万ha(人工林は約2万ha)を有する森林資源が豊富な地域。同町では、これらの森林資源を生かした林業を町の基幹産業の一つと位置付け、各種製材品をはじめ、LVLや木材チップ製造事業など木材加工業にも積極的に取り組んでいる。しかし過疎化・林業就業者の高齢化により、豊富な森林資源を将来にわたって維持管理・活用していくことが容易ではなくなっている。

一方、重点施策として「木材の総合利用」を掲げる大建工業は、主力工場の一つである岡山工場で製材端材などの木質チップを有効活用した製品、「インシュレーションボード」を製造するなど、木質資源を有効活用する事業を運営している。

同社はFIT導入後のバイオマス発電増加などの影響により、木材チップの安定確保の重要性がこれまで以上に高まっていることもあり、岡山工場近隣エリアで、パートナーとの協業を含めた具体的な取り組みについて検討を進めてきた。

今回の日南町での「木材総合カスケード利用」の事業化に向けた検討については、4者の基本的な考え方や目指すべき方向性が一致したため合意に達したという。4者は今後、木材の有効利用の事業化に向けた検討を進めていく。

事業化検討のイメージ図。現状(上)と将来的に目指す姿(下)

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