企業に代表質問【UL Japan】時代が求める「機器と事業の客観評価」とは

エネルギー関連の業界に関わる人なら、自分の扱う機器に刻印されたエンジ色の「UL」マークを目にしたことがあるはずだ。エネルギー関連機器ビジネスのグローバルな展開において大きな存在感を持つULの全体像を追って、日本法人であるUL Japan(三重県伊勢市)に訊いた。

ULのお馴染みのロゴと共に、今回お話を伺ったUL Japanのコマーシャル&インダストリアル事業部 営業本部 戦略営業部 マネージャーの熊谷亨氏(右)と、同事業部 営業本部 営業部 部長の渡辺俊典氏

ULの歴史は19世紀から始まる。1893年に米国シカゴで開催されたコロンビア博覧会で照明機器から火災が発生。これを機に、電気機器の安全性調査の需要が特に保険会社から高まり、この機運に乗ってULの母体となる試験期間が1894年に設立された。ULのルーツにはエネルギー、電気があった。

ULの本社は米国イリノイ州にある。現在、効力を持つUL規格は1,600を超えており、そのうち約75%がANSI(米国規格協会)に採用されているという。この、自社規格が国家規格となっているという点が、他の多くの認証にはない大きな特長だ。

エネルギー分野での事業で現在注目されるのが、バッテリーと風力発電に関してだ。リチウムイオンやレドックスフローなど、様々な種類が存在するバッテリー。ULは持てる測定技術を活かしてこれらバッテリーのそれぞれの最新国際規格に基づき、安全認証および開発サポートを行う。

(独法)製品評価技術基盤機構(NITE)の大型蓄電システム試験評価施設(NLAB、大阪市)とも「立ち上げの段階から情報交換を行って」(営業本部・渡辺俊典氏)連携している。NLABの、世界に先駆けた優れた測定設備を活用することで、試験・認証が可能だ。JISやULなどの規格認証をワンストップで実施することができ、国内メーカーの海外展開をバックアップする。

ULは(一財)日本海事協会の発行する小形風車(出力20kW未満)型式の試験機関でもある。メーカーは自社製風車の試験をULに依頼。得られた結果データと共に海事協会に審査申請し、合格した機種に海事協会の型式認証が得られる。

なおこの際、ULで試験すれば他のUL規格やIEC規格に基づく試験レポートもワンストップでまとめて取得することができるとのことだ。

 

ULの守備範囲はエネルギー関連以外にもあまりに広く、とても本稿でその全てを見ることはできない。それでも事業の充実と拡大の歩みは止むことがない。「試験設備そのものがまだまだ国内では充実しているとはいえませんが、ステーション本体、燃料電池を始めとする水素関連でもULとして製品認証や評価を行います」(営業本部・熊谷亨氏)とのこと。

さらに本年6月にはUL Japanによって、車載機器のEMC(電磁環境両立性)試験を主な業務とする「オートモーティブ テクノロジーセンター」(愛知県みよし市)が稼働される。

「持続可能性」は再エネの表看板のひとつだ。しかし今後再エネが社会に大量に導入されてゆく時代になれば、再エネ事業そのものの持続可能性があらゆる場面でさらに厳しく問われてゆくはずだ。そのような中、高度な測定技術を用いて第三者の立場から行ってきた客観評価には大きな信頼性と説得力を持つ。エネルギーとエネルギービジネス全体が大きな転換期を迎えている今、ULの今後に注目したい。

UL Japan
▼本社:三重県伊勢市朝熊町4383-326
▼℡:0596-24-6735
▼メール:customerservice.jp@ul.com
▼URL:ul.com/jp

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