「スマートエネルギーWeek2017」出展ブース紹介(下)

(上)より続く】

 

サンケン電気

意外にコンパクトなフライホイールは、3段のスタックが可能。ただし重量には注意が必要だ

スマートグリッドEXPOに出展していたサンケン電気(埼玉県新座市)は、半導体デバイスやUPSでは定評のあるメーカー。その技術を活かして、BCP対策向けの太陽光発電用蓄電システムなどを展示していた。

中でも特徴的だったのは、フライホイールを利用した蓄電システム。バッテリーと異なり化学反応を伴わないため、高温や低温に強く、また充放電サイクル回数の制限もない。

1基あたりの蓄電容量は0.3kWhと小さめだが、出力は最大90kWと大きく、充放電も速いのがポイント。多くのフライホイールを連結させて容量を増やすことができる。UPS的な利用法だけでなく、太陽光や風力など再エネ向けの電力平準化装置も構築可能ということだ。

 

ニチボウ

電源不要で確実動作の消火設備を取りそろえたニチボウのブース

ニチボウ(東京都品川区)では、同社のファイアイレイス、イレイスチューブといった電源不要の自動消火システムを中心にブース紹介していた。

二次電池展への出展ということで、リチウムイオン電池の発火に際し、確実な消火装置の作動をアピール。ブース内で実際に消火を行うデモを実施していた。また、高い電気絶縁性や優れた環境特性といった特長を持つ「Novec1230」を使用していることなども紹介。配電盤や電池試験装置向けに採用実績があるという。

このほかにも、メンテナンスが最小限で済む同社製品は、風力発電設備の自動消火システムとして採用実績があり、パネルで導入事例を紹介。重要性は理解していてもついつい後回しになりがちな風車の火災対策も、これなら一考の価値ありと言える。

 

川崎重工

THE NEXT 火力発電と題しCO2回収技術をアピールした川崎重工のブース

今回初めて開催された火力発電EXPO。川崎重工も満を持して出展した企業の一つ。

火力発電でのポイントは、二酸化炭素の取り扱い。もちろん、燃料を水素にしてしまえば発生しない。水素タービンや水素輸送船など同社の水素技術は幅広い。しかし水素は天然資源ではなく、化石燃料を加工するか、他のエネルギーを投入して作り出すもの。

そこで注目されるのがCCUSだが、同社は独自開発のCO2分離回収システムを展示していた。

造船企業である同社は、潜水艦の建造も請け負っている。閉鎖空間の空調系では、CO2吸収技術は不可欠のもの。表面積の大きい多孔質材にアミンをコーティングした固体吸収材でCO2を回収する。

同社はもちろん水素・燃料電池展にも出展し、CO2フリー水素サプライチェーンなどをアピールしていた。

 

篠田

模型展示でイメージを掴みやすくなったHGK150は、安定稼働が売りの木質バイオマスガス化コージェネシステム

バイオマス発電展に出展した篠田(岐阜県岐阜市)は、木質バイオマスガス化コージェネシステムであるクンシャー社のHGK150を中心とした展示を行った。

木質バイオマス利用としては小規模な部類に属するとはいえ、150kWのガスエンジンを中心としたシステムはそれなりのサイズ。今回は3Dプリンタを活用した精巧な模型を作成し、その全容を判りやすく紹介した。

直接燃焼のボイラーと違い燃料を選ぶものの、HGK150は安定稼働が特長。模型ではガス化炉やエンジンが互いに離れているような印象を覚える配置は、メンテナンスを考えたレイアウトの結果だ。

このほかにも、ウッドデザイン賞を受賞した木製防音壁「安ら木」など幅広い取扱商品を展示した同社ブースは、林業活性化の観点からも参加者の関心を集めていた。

 

エヌ・ピー・シー

株式会社浜田と合弁でパネルリサイクルを実現したエヌ・ピー・シーの展示

太陽電池展に出展していたエヌ・ピー・シー(東京都台東区)は、使用済みの太陽光パネルに着目した興味深い展示を行った。

FIT制度開始後、導入が急だったことを考えれば、太陽光パネルの更新に際して、大量の使用済みパネルが発生するのは避けられない。同社はガラスとEVA樹脂をきれいに分離する技術により、パネルから金属などの有価物を回収することを可能にした。

一方、まだまだ発電できるパネルは、リユースが望ましいが、問題はパネル毎の発電能力を把握すること。同社はモジュールテスターによるI-V特性の検査・解析や、EL検査などによりリユースできるパネルを選別し、検査データを添付して提供する。現時点出力が定格を上回るパネルも展示されるなど、リユースも奥が深い。

 

丸紅

小形風力分野での存在感を見せつける丸紅は台風の目になるか

総合商社ならではの幅広い品ぞろえが特徴の丸紅だが、太陽光でも住宅用からメガソーラーまでを謳っているが、今回は風力発電展に出展。

浮体式、着床式双方の洋上風力発電など、大形風車でも関連事業を有する同社だが、展示の中心は高いFIT価格が関心を呼んでいる小形風力だ。

特に、展示会の前日にNK認証を得たC&FのCF20 Japanは、ナセル部分のパネルを一部取り外して内部構造を展示。また、型式認証書を張り付けて認証取得をアピールしていた。他にも、メーカー比較と銘打って、Xzeresの442SRやWinPowerのGHRE19.8Jなどを紹介。小形風力では海外メーカーが多く、国内導入には代理店を通すのが一般的。代理店業務といえば総合商社の面目躍如といった出展だった。

 

藤崎電機

行きかう人が足を止める異形の重機「スパイダーマシン」だが、発電所建設に際し土地造成を減らす切り札だ

山間部でのメガソーラーが一般化してきた中で、不整地斜面での杭打ち作業のためのスイス製スパイダーマシンを実機展示したのが藤崎電機(徳島県阿南市)。

ブース内で重機が動くデモは圧倒的で、可能な限り土地造成を行わずに太陽光発電所を建設するソリューションの提案に観客も惹き込まれていた。

また、藤崎京都人工知能研究所(FKAIR)が開発したO&Mエナジーエージェントが正式にサービスを開始するなど、O&Mでも特徴的な事業を展開する。

ブースではさらにCONNEXX社の鉛+LiBのハイブリッド蓄電池も展示。藤崎電機では、同蓄電池を利用したメガソーラー向けシステムを自社の太陽光発電所で実証試験中という。制御システムはFKAIRが開発したもの。新技術へのチャレンジも怠りない。

 

NTTレンタル・エンジニアリング

各社の最新機器がずらり並ぶのもレンタルサービスならではと言える

通信設備工事向け機器レンタルでは老舗といえるNTTレンタル・エンジニアリング。最近は太陽光発電向け機器、特に計測機器、検査機器のレンタルで存在感を増している。

「現場を知るプロの先読みレンタル」を掲げる同社だけに、日置電機のFT4300やエヌ・ピー・シーの「ラキット」など、新製品や話題の計測機器をブースで実機展示。FIT法改正による保守点検の強化を先読みした品ぞろえだ。

また同社では3月1日から「REC VALUEブログ」を開設し、ブース配布資料で告知。ブログとは言うが、その記事内容は、技術解説としても価値のあるもの。言葉を尽くして詳しく紹介しているという印象で、技術の話は分からないという方も、ぜひ御一読いただきたい力作だ。

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