新中期経営計画「SHIFT 2019 –Fusion-」を発表=積水化学グループ

積水化学工業は4月12日、2020年3月までの今後3年間にわたる中期経営計画の策定を発表した。

[画像・上:新中期経営計画の内容についてプレゼンする髙下貞二社長]

新中計の名前は「SHIFT2019 -Fusion-」で、SHIFTには成長の質を変えるという意味を込め、一文字ずつSustainable, Human resource, Innovation, Frontier, Transformationのイニシャルを取った。また、技術、事業機会、人材その他のリソースを社内外で融合(fusion)させることで、新たな価値を生み出し、成長の加速を図るという。

同社はここ3年間は売上が停滞しているが、構造改革により営業利益は着実に増加しており、4期連続最高益を更新している。新次元の成長とは、収益性を伴った売上成長(量的成長)と10%以上という高い営業利益率(質的転換)の両立を指すとのこと。収益力強化、イノベーション、フロンティア開拓の3つの取組により、競争優位性と市場開拓可能性に優れる「スター事業群」を形成していく。現在すでに6分野のスター事業が存在しているが、2019年には10を超えるスター事業群の形成を目指す。

3つの取組のうち、イノベーションについては、「技術の融合」の観点から、M&Aがポイントとなる。投資の面でも、1/3以上となる1300億円を確定的にM&Aに振り向けるとともに、従来は営業キャッシュフローの範囲内で行っていた投資を、借入も活用しつつ拡大していく。髙下社長は質問に答える形で「必要ならば借金をしてでもM&Aをやりきる」と述べており、積極投資方針の主軸を具体的に明らかにした形だ。

もちろん、M&Aだけが技術の融合ではない。同社は多くの開発テーマを保有しており、これらを確実に事業化するとともに、実績を拡大していく方針だ。こうした開発テーマには、最近製品化が報じられたフィルム型リチウムイオン電池や、先月末、量産技術を開発したと発表した色素増感型フィルム型太陽電池など、エネルギー分野にかかわるものも多い。

また、住宅分野でも大容量ソーラー、蓄電池、HEMSの「3点セット」について、戸建て受注のうち60%(16年度実績16%)まで伸ばすという。一方でこれまで同社製住宅ではあまり見られなかった2千万円以下の価格帯向けの新商品を投入し、販売を大幅に拡大するとのことで、スマートハウス化拡大、ZEH普及という観点から、気になる内容となっている。

2020年3月期の目標は、売上1兆2000億円、営業利益1200億円だが、その後も「新次元の成長」により、いずれやってくる消費増税や、オリンピック後の様々な反動などを乗り越え、2020年代には売上2兆円、営業利益2千億円を目指すという。

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