第65回電設工業展 JECA FAIR 2017 いよいよ開催① Wave Energy/日立産機システム/デンケン

電気設備に関する資機材、工具・計測器、ソフト、システム等の製品から、施工技術などの紹介まで、電設業界のあらゆる情報を発信する国内最大の総合展示会として、長い歴史を誇る「電設工業展 JECA FAIR 2017」。今回は、5月17日(水)から5月19日(金)までの3日間、東京ビッグサイト(東1・2ホール)で開催される。主催は日本電設工業協会で、国土交通省、経済産業省、環境省などが後援するほか、多くの団体が協賛する。

言うまでもなく、日常生活や経済活動で電力は欠かせない。発電、送電といった供給から、消費に至るまで、様々な形で電力インフラに関わっているのが電設業界だ。それだけに、関連分野も広く、多くの企業や団体が関わる。同展は、将来にわたる安全、安心な電気の利用に向けた、様々なイノベーションに繋がる機会として、技術の、そしてビジネスの交流の場として期待されている展示会だ。

今回のテーマは「人を守る 暮らしを守る 電設技術が未来を守る」だ。電力安定供給を支えるだけでなく、BCP対策や防災、災害復旧に至るまで、電設技術抜きには語れない。特別講演会でも、実践的防災・危機管理対策の第一人者である防災システム研究所の山村武彦所長を講師に、「これからの防災・危機管理」と題する講演が行われる。高い関心を反映して、残念ながら既に4月22日をもって満席となっている。

また、恒例となった復興支援コーナーは今回も開催。防災・減災、そして災害時や復旧に役立つ電気設備製品を紹介する一方、ライフラインを担う電設業界として、被災地域を支援する。食べて応援しようとの趣旨のもと、東北や熊本県をはじめとするご当地の飲食物提供や物産販売を行う。災害発生時には大々的に報道され、被災地への関心が高まるが、大切なのはその後だ。JECA FAIRでは東日本大震災以降、これまで東北物産展を継続して開催してきた。また昨年は、展示会開催前月に発生した熊本地震にも急遽対応した実績がある。

また展示だけでは表現しきれない最新技術やノウハウなどは、出展者プレゼンテーションセミナーで紹介。東2ホール内に設けたセミナー会場では、連日、多くの出展企業がプレゼンテーションを実施する。大手メーカーだけでなく、規模は小さくとも傑出した技術を持つ企業も多数参加する。気になるセミナーは要チェックだ。

展示会参加は無料だが、登録が必要。気になる展示や企画に遅れないためにも、事前登録がお勧めだ。

 

出展社ピックアップ①:

Wave Energy 東2ホール・ブース2-063

同社らしい発想を、新領域の技術で具現化させたENERGY CHECKERに注目

一体型太陽光発電システムSOLAR SPECシリーズなどで有名なWave Energy。最近ではDC側の1,500V化への対応などでも知られる。

同社はもともと、受電盤などに多くの実績を有し、太陽光発電でも特に、高圧、特高といった分野を得意としてきた。そうした同社だからこそ、高圧ケーブル取り扱いの危険性は熟知している。感電したら命に関わるのがこの分野だ。

ケーブル毎に、通電しているかどうか一目でわかるならば、作業の安全性を高めてくれるはずとの思いで開発したのが、今回の展示の中心となる「ENERGY CHECKER」だ。ケーブルや盤内部の導体に結束バンドなどで取り付けると、電圧が印可されているかどうかをLEDが光って知らせる。対象とする配線の繋ぎ変えなどは全く必要ない。

導体に通電がある際の誘導電圧で動作する。電池などの別電源を使わないため、電源を失ったため通電していても光らないといったことはない。微弱な電力で動作させるため、時計に採用されている技術を応用したという。製品の発想は高圧盤メーカーならではというところだが、畑違いの技術を取り入れて実現した製品だ。

一方で、事故時を想定し、ケーブルに大電流が流れても故障せずに動作する信頼性も求められる。この点でも大手電機メーカーと協力して開発を進めているとのこと。

19日の11時15分から予定されている出展者プレゼンテーションセミナーでも詳しく紹介する。高圧作業に関わる方はもちろん、エネルギーハーベスティングの事例としても、是非一度ご覧いただきたい。

 

出展社ピックアップ②:

日立産機システム 東1ホール・ブース1-081

プラスアルファがテーマの日立産機システム。アモルファス鉄心変圧器は同社を代表する製品だ

今年は、電設技術とIoTで未来に備えるプラスアルファ・ソリューションをコンセプトにかかげる日立産機システム。昨年、日立製作所及び日立パワーソリューションズから受変電制御機器事業などの移管を受けた同社。受変電製品を中心にラインナップを広げるとともに、各分野で今までのものにプラスアルファでサービスを展開するという。

ラインアップ拡大は変圧器、受変電盤や遮断器・開閉器といったハードウエアにとどまらない。例えば、監視制御分野でも、これまでの製品に加え、高圧・特高向け「ES-MACS Athena」を出展する。

また、日立産機システムといえば、SuperアモルファスZeroシリーズに代表される超効率変圧器が有名。実はアモルファス鉄心採用の変圧器は20周年にあたるとのこと。22kV特高向け製品も含め、太陽光や風力にも対応を謳う。

太陽光発電で見落とされがちなのが変圧器での損失だという。アモルファス鉄心の変圧器は、特に無負荷損が従来のケイ素鋼板に比べ4分の1に低減されるため、実稼働率が低めとなる自然エネルギー向きには好適だ。もちろん、キュービクル一体型PCSの「BU電ゲートウェイ」でも採用されている。また、初出展となる三回路接続の多巻線変圧器も太陽光発電専用となる。

様々な分野で、プラスアルファを提供する同社ブースは、製品の実機展示もポイントだ。ブースに立ち寄り、プラスアルファを実感していただきたい。

 

出展社ピックアップ③:

デンケン 東1ホール・ブース1-019

ハンディな筐体ながら、三相交流を発生させるMDAC-4Aは試験に欠かせない

「新電力おおいた」でおなじみのデンケンだが、検査装置などの開発、製造を行うものづくり企業として多くの実績を有する。その一端が窺えるのが、展示の中心となる三相交流発生装置MDAC-4A。高圧三相の受電前に試験を行う場合、この装置は、普通の電灯線レベルの電源(単相100V)から、三相交流が作り出せる。約14kgと軽量で、取り扱いも簡単。高圧受配電盤だけでなく、三相交流を用いる様々な設備の試験に欠かせない装置だ。

また、太陽電池のセルテスタやモジュールテスタなどを自社製品としてラインナップする同社。地元大分県を中心に九州各県で太陽光発電所を数多く開発してきた実績を有するが、これらのテスト機器の存在は、発電所の信頼性にも大きく貢献している。

こうして得られた電力の地産地消が「新電力おおいた」の設立に至った理由の一つ。その中で、地域活性化の狙いもあり、佐伯市において実証実験を行って来た。その成果もブースで紹介する。特に、自社開発したHEMSシステムを活用しての取組は、見守りサービスなどへ展開を広げる中で、人感センサーやドアセンサー、温湿度センサーなど他のセンサーとの組み合わせも実現した。また、災害情報共有のためのLアラートや、県警の「まもめーる」システムとも連携したという。

HEMSを活用したサービス展開は、新電力の差別化として関心を集めている。地域の市町村や他企業との連携もポイント。さらに、Bルート活用で即時性のある電力データが得られる仕組みは、蓄電システムとの連携に強みを発揮する。太陽光発電の普及が進む中で、出力抑制への対応や、デマンドレスポンスといった展開も視野に入る。実証実験が終了した後も、100戸ほどの需要家が引き続き同システムを設置しているとのことだ。

様々な取組が広がっている同社だが、何より自社で機器開発、製造ができる点が大きな強み。実証実験の結果も、製品開発に容易にフィードバックできる。半導体検査装置など長年のものづくり実績のある同社だけに、興味深い展示となりそうだ。

 

に続く】

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