【展示会レポート】テクノ・フロンティア2017(下)

(上)より続く】

[画像・上:多くの参加者が詰めかけ、午後になっても受付には列が残る]

ブースピックアップ③:ニチコン 縁の下の力持ち、老舗コンデンサメーカーの華麗な実績とは

目立つ機器展示はないが、地味にすごい実績を紹介していたニチコンのブース

派手さはないが、回路になくてはならないのがコンデンサ。そのコンデンサでは京都の老舗といえるのがニチコンだ。

電源システム展への出展ということで、インバータやスイッチング電源など、多様な電源回路向けの幅広い製品を多数ならべた同社ブース。

車載向けのモータ駆動用インバータ平滑フィルムコンデンサや、タブレット向け、極細形電気二重層コンデンサなど、時代の変化に合わせ、様々な形状、用途のコンデンサを多数展示。もちろん、コンデンサ単体だけでなく、スイッチング電源やUPSなども紹介していた。

また、先ごろ発表のあった理化学研究所のX線自由電子レーザー施設向けの高出力パルス電源を始め、加速器分野の電源技術に多くの成果を有するのが同社。ブース内でもその一端を紹介するとともに、高精度高効率な電源技術をアピールしていた。

 

ブースピックアップ④:ニプロン 多様な電源装置をラインナップ、PVマキシマイザーも電源技術のたまもの

高効率電源装置が中心のニプロンブースだが、PVマキシマイザーもしっかりアピール

もとよりPC向けの電源装置では有名だった同社。電源システム展ではユニット型スイッチング電源のGPSAシリーズなど多数展示し、電源メーカーの本領を発揮していた。

もちろん、汎用品だけでなく、顧客のニーズに合わせたカスタム品も製造するとのことで、展示品の中には、水冷式の電源も。近年、データセンターなどでも省エネルギーのポイントは空調にあるとされており、高密度化でラック内の通風が難しくなる中では解決策の一つ。また、なるべくAC/DCの変換回数を減らすべく、HVDCから機器用に12Vなどを取り出すといったソリューションも提供しているという。

ここで活躍するのがDC‐DCコンバータ技術であり、太陽光分野では有名なPVマキシマイザーもその応用製品。もちろん、ブースでもしっかり展示されていた。

 

ブースピックアップ⑤:三菱電機 SiCを前面に、様々な用途のパワーデバイスを強力にアピール

テーマカラーをグリーンで統一したSiCパワーデバイス展示が目立った三菱電機。いよいよ次世代パワー半導体も普及が本格化した印象だ

総合電機メーカー故に、展示分野も幅広い三菱電機だが、ブースの右側面をコーポレートカラーとは異なるグリーンで統一し、パワーデバイス展示に特化。その中心はやはり炭化ケイ素(SiC)半導体技術だ。持続可能な未来のための革新的パワーデバイスがテーマで、ブース中央でのアナウンスでも多くをその紹介に振り向けていた。

次世代パワー半導体として有望視されるSiCの紹介はもとより、製品としての電源システム用ショットキーバリア・ダイオードや、PV向けや家電向けのインテリジェントパワー半導体モジュールなどを展示。SiC素子を利用することで電力損失を低減し、低消費電力を実現している。もちろんデバイス自体の小型化も実現している。

 

ブースピックアップ⑥:山洋電気 ブース内で豪雨を再現、PCSの防水防塵性能をアピール

SANUPSシリーズで有名な山洋電気。他に蓄電池連携向けのPCSも展示

エネルギー関連ではPCSメーカーとして認知されている山洋電気は、テクノフロンティアとしてはむしろサーボやステッピングモータ、あるいはファンなどの冷却システムが出展の中心。しかし、ブース内で激しく水を浴びせ続ける展示により、目立っていたのはPCSのP61Bだ。

屋外設置のPCSには防水・防塵性能が必須なのは常識。とはいえ、IP65となれば、防水性能はあらゆる方向からのノズルによる噴流水に耐えねばならない。

5kW級のいわば「屋根置き」向けPCSだが、考えてみればこのモデルは自立運転機能付き。現代において、停電からの復旧が長引く事態となれば、災害時が想定されるが、例えば豪雨でPCS自体が故障しては意味がない。

防災拠点などでの太陽光発電利用を考えれば、当然とも言えるアピールだった。

 

ブースピックアップ⑦:信越化学工業 産業基盤を支える素材メーカーはエネルギーへの関連も深い

アピールの難しい素材メーカーだが、日産ノートのモータ、発電機の展示はインパクト大だ

素材メーカーである信越化学工業。直接にはエネルギー業界との関連をイメージし難いだろう。しかし今回はブース前面に、日産のノートe-POWERの発電機と駆動モータを、それぞれ東芝産業機器システムと日産自動車の提供で展示。興味を惹かれた参加者も多かったようだ。

これは、信越レア・アースマグネットの展示の一環。同社のレア・アース(希土類)製品は、60年代にカラーテレビ向けとして供給を始めたというが、現代ではネオジムなどを始め、磁石の材料として欠かせないもの。

磁石は電力と動力の変換で大きな役割を果たすが、直接製品として消費者の目に触れる機会はないのも事実。シンプルな構造のシリーズ式HEVながら驚きの低燃費で話題となったノートへの採用で、その貢献ぶりをアピールしている。

 

ブースピックアップ⑧:日置電機 信頼できる測定器があってこそ、信頼される工事、作業が可能

再エネに関連の深い製品も数多く展示された日置電機のブース

昔から電気工事ではおなじみの各種測定器。その総合メーカーの一つが日置電機だ。テクノフロンティアではパワーアナライザや熱流センサー、またバッテリーマネジメントシステム検査システムなど、エネルギー分野と関連の深い機器も多数展示していた。

測定器の展示は、実機に触れることができる展示が多い。サイズが小さいということもあるが、使い心地が重要という点もある。

PVメンテナンスや、遠隔監視などでもさまざまな製品をラインナップする同社。最近は、1ストリングを1秒で測定可能なI-VカーブトレーサであるFT4300や、遮光せずともバイパスダイオードの故障検出ができるテスタFT4310など、太陽光の保守管理の作業効率向上に配慮した新製品が目立つ。

工場での校正や調整ができるのも国内メーカーだからこそ。売って終わりではないのが測定器だ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Find us on Facebook

アーカイブ

カテゴリー

ページ上部へ戻る