≪企業探訪・中小水力発電編「JAGシーベル」≫水力発電のシステムインテグレーター

JAGシーベル(東京都千代田区、髙橋敏朗社長)は、小水力発電事業から地方創生までを手掛ける、小水力発電システムインテグレーター。2004年に創業、2007年より本格的なマイクロ水力発電(~50kW)に特化した事業に参入し、現在ではミニコンパクト水力発電(~5,000kW)までをグローバルで展開している。

[画像・上:超低落差型流水式マイクロ水力発電システム「ストリーム」]

再エネ・省エネなどの事業を展開する、日本アジアグループの傘下企業でもあるJAGシーベル。2007年特許取得を契機に製品化されたのが、超低落差型流水式マイクロ水力発電システム「ストリーム」だ。垂直二軸クロスフロー水車を採用し、3m以下の超低落差で発電できる。バイパス水路の新設が不要で、水路に直接設置でき、複数台を連続して設置することも可能。水量等の条件に応じて0.4~44kWの発電量を基本パッケージ化している。

一方、20~1,000kW超級の小水力発電向けには、低・中落差型小水力発電システム「ミニコンパクトハイドロ」を用意する。水路式/配管式のバイパス方式を採用し、カプラン水車/フランシス水車/ペルトン水車の3タイプをラインアップ。インドの水車メーカーであるフローベル社と業務提携し、短納期での調達体制を敷く。

低・中落差型小水力発電システム「ミニコンパクトハイドロ」

同社は、新たな企画として「低圧連系49小水力発電システム」を推進する。高圧連系が困難な状況で、50kW未満(49.9kW)は、200ボルト商用低圧に接続できる。接続規制が厳しい地域でも売電接続が可能な小型から早く事業開始することで、事業採算性も有利になることを訴求する。主力製品「ストリーム」以外にも「49小水力発電」に適した水車をラインアップし、最適発電制御で運用できるパワーコンディショナ、ドライバーをパッケージ化した。

「49小水力発電システム」は、浄水場・配水池、小規模河川、農業用水路、砂防ダム、ダム放水口などに設置でき、国内での実績も増えてきた。「今年に入ってから、問い合わせが急増している(同社談)」とのこと。水車メーカーとして技術・製品だけでなく、システムインテグレーターとして事業性を重視した設計と設備選択を提供し、業績倍増を見込む。

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