動き出す国内RE100加盟企業の再エネ電力調達②丸井:エナリスと組み小売電気事業に参入
- 2020/4/27
- 特集
- 新エネルギー新聞2020年(令和2年)04月20日付

2018年7月にRE100に加盟した丸井グループは、新電力のエナリスに一部事業委託して再エネを中心とした電力をグループの拠点に供給するための小売電気事業を4月より開始した。
[画像・上:丸井が展開する小売電気事業のスキーム(提供:エナリス)]
丸井は既に使用する電力の一部に関しては他の小売電気事業者のCO2フリー電気メニューを採用することで賄っている。しかしCO2フリー電気メニューは各電力小売事業者の再エネ調達量に応じて決まるために、RE100達成や持続的な再エネ電力調達が保証されないと丸井は判断した。
そこで、自らが小売電気事業者となり、再エネの直接調達に乗り出す。再エネ電力100%達成の期限を2050年とする加盟企業が多い中、丸井は2030年達成を目標に置いている。今回の電力の直接調達スキーム構築により、丸井はRE100達成はもとより、その先の2030年以降も再エネを持続的に調達できるとしている。
小売のノウハウは、グループ会社で総合ビルマネジメント事業会社のマルイファシリティーズがエナリスとコンサルティング契約を締結し準備を進める中で蓄積した。
この4月1日から、東北地方にある廃棄物発電所「いわて県北クリーン」(岩手県九戸村)などを電源として、マルイファシリティーズが小売電気事業者として新宿マルイ メンなど3店舗に対して再エネ電力の供給を開始した。エナリスとは新たに業務委託契約を締結しており、マルイファシリティーズの小売電気事業の中で同社は再エネ調達計画の策定や日々の需要量の予測などの需給管理業務を行う。