国内最大・126MW風力発電所が運開【グリーンパワーインベストメント】農山漁村再エネ法に基づき農地の一部を転用

グリーンパワーインベストメント(GPI)は、グループ会社であるグリーンパワーつがる合同会社の陸上風力発電所「ウィンドファームつがる」が完工し、4月から商業運転を開始したことを発表した。

[画像・上:「ウィンドファームつがる」外観(提供:グリーンパワーインベストメント)]

同発電所が立地するのは青森県の日本海側に面するつがる市の屏風山エリア。1基あたり3,200kWのGE製風車を38基設置し、設備容量は12万6,000kW(126MW)になる。この設備容量は、それまで最大だった三重県の新青山風力発電所の8万kW(80MW)を抜き国内で最大の風力発電所となった。なお世界最大の風力発電所は中国・甘粛省の陸上風力である甘粛風力発電所で、2018年時点で8GW(8,000MW)・完成時には20GW(2万MW)、洋上では英国北海のホーンシー・ワンで1.218GW(1,218MW)となっている。

ウィンドファームつがるの12万6,000kWとの設備容量は一般家庭の約9万世帯ぶんの電力供給に相当し、年間18万トンのCO2削減効果を見込む。発電した電力はFIT制度を活用した売電を行い、青森県鶴田町にある東北電力北津軽変電所を経て、東北電力の一般送配電事業者である東北電力ネットワークへと全量売電される。

本発電所は「メロンロード」と呼ばれるつがる市の広域農道沿いに、南北約8.5kmの広大なエリアにある。この中で、風車21基の北サイト、風車5基の中サイト、風車12基の南サイトに分類。それぞれを総延長28kmの集電線(33kV)と総延長34kmの送電線(154kV)で結び、北津軽変電所まで送電する。発電事業運営には、38基の風車と遠隔地にある変電所・系統連系開閉所を統合して監視制御する必要があるが、そのための広域分散監視SCADA(Supervisory Control and Data Acquisition)ソフトウェアやリアルタイムOSコントローラ、ネットワークインフラ機器は、横河電機の子会社である横河ソリューションサービスが納入した。

広域農道沿いにあることからも分かるように、本発電所の事業地は大半が農地になっている。事業展開にあたってGPIは、2013年制定の「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律(農山漁村再生可能エネルギー法)」に基づいて農地の一部を発電所に転用した。

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