【≪特集≫第7回全国小水力発電大会in京都】出展社ピックアップ③WWS-JAPAN/イー・セレクト:小規模分散型再エネの「大国」欧州の技術と知見を日本で展開
- 2022/10/31
- 特集
- 新エネルギー新聞2022年(令和4年)10月31日付

WWS-JAPANは、オーストリア水車メーカーWWS wasserkraft社の日本法人として、2015年に設立した。国内では、昨年8月に坂井市川上小水力発電所(福井県)、今年3月に泊野川水力発電所(鹿児島県)が運開している。
[画像・上:3月に運開した泊野川水力発電所の発電機]
本社があるオーストリアは、電力の約8割を再エネで賄うヨーロッパ屈指の再エネ大国だ。坂井市川上小水力発電所は、ヨーロッパで磨かれた小水力発電技術を具体化したWWSモデルプラントとして建設した発電所である。高性能ペルトン水車の性能を活かすため、コアンダ取水を採用した。取水率を高め、除塵作業の手間も不要。発電所全体設計において、取水方式は最重要視しているポイントだ。

事前の可能性調査や設備選定などは、地元土木コンサルティング会社の依頼を受けて関連会社のイー・セレクトが実施した。イー・セレクトは、小水力発電に特化したコンサルティングを行っており、オーストリア・ウンターレアハー社、イタリア・ワイルドメタル社、ドイツ・クーン社と提携し、事業化サポートを行っている。
今回は、WWS本社取締役社長のクリストフ・ワグナー氏とゼネラルマネージャー兼営業部長のギュンター・シャラー氏が来日し、分科会や企業プレゼンテーションで講演する。川上小水力発電所は、3日目のエクスカーションEコースで見学可能。また別途個別見学にも対応する。
同社は、国内2カ所の発電所に加え、JCM(二国間クレジット制度)プロジェクトに参加し、インドネシア2地点で4基、合計8.3MWの水力発電所を建設中、2024年に運開を予定している。