〚「新エネ大賞」受賞者の横顔〛東光高岳:急速充電の高速充電性能と普通充電の導入のしやすさ 併せ持つ「中容量」でEV充電市場深耕

令和5年度「新エネ大賞」新エネルギー財団会長賞【商品・サービス部門】

東光高岳:中容量EV用急速充電器「HFR1-15B11」シリーズ

[画像・上:新エネルギー財団会長賞を受賞した東光高岳]

東光高岳の中容量EV用急速充電器は、一般的な急速充電器(50kW)と普通充電器(3~6kW)の中間出力(15kW)という、これまでになかった「中容量」の充電器カテゴリを生み出した。EVへの充電に普通充電器は8~12時間かかるのに対し、2~4時間で充電が完了する。従来の急速充電器の約3分の1という価格帯と充電スピードのバランス、また使い勝手のよさが特長だ。

普及が進む社用EVへの充電では、普通充電器は終業後なら時間をかけて充電できるが、休憩時間などに継ぎ足し充電する場合には、出力が物足りない。一方で50kWの急速充電器なら出力は十分だが、電源が取れない、また設置費用が高額といった導入の難しさがあった。出力15kWの中容量なら、例えば40kWhのバッテリー容量のEVであれば、1時間の充電だとしても37.5%が充電できることになる。

中容量EV用急速充電器「HFR1-15B11」シリーズ

商業施設などへの充電器設置でも、中容量というコンセプトは滞在時間との整合性、EVユーザーの利便性を高める。50kWの急速充電器は多くのEVが30分ほどで満充電になるので、充電スポットからの移動がその時点で求められる。15kWなら1~2時間程度の充電時間を見込むことができ、施設利用に適度な間隔をつくれる。

薄型壁掛けタイプのため設置スペースが小さく、工期も短くて済むという施工面での利点もある。地面置きも簡易基礎で可能で、200mmという薄さは、既設の駐車場への設置時に車止めの移動が必要になることもない。充電ケーブルサイズも22スケアと細く、取り回し性に優れる。

発売以来、法人向けの売れ行きが好調で、1月からはレンタルも開始している。来年度のモデルからは課金認証に対応予定で、同じ施設に入る法人別や部署ごとなどでの充電管理も可能になる。

東光高岳の急速充電器は全国販売台数約5,000台で、2009年の初号機販売開始以来、国内累計販売台数№1。ラインアップの拡充と販売拡大に注力しており、今般受賞した中容量急速充電器で新たな市場を開拓し、EVの更なる普及に貢献する。

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