ごみ焼却発電プラント設備と建設工事、スイスと英国で受注=日立造船グループ
- 2020/4/13
- バイオマス
- 新エネルギー新聞2020年(令和2年)03月23日付

日立造船はさきごろ、子会社でごみ焼却発電プラント建設事業を営む日立造船イノバ(HZI、スイス)がスイスでごみ焼却発電プラント設備を、英国でごみ焼却発電プラント建設工事をそれぞれ受注したと発表した。
[画像・上:スイスで建設予定のごみ焼却発電施設の完成予想図(提供:日立造船)]
スイスの案件は廃棄物リサイクル事業のケバグ(スイス)より受注したもの。HZIが1976年に納入した既存のごみ焼却発電プラントが老朽化したため、隣接地にプラントを新設する。
HZIはゾロトゥルン州エンメンシュピッツで新設されるごみ焼却発電プラント設備(ストーカ式焼却炉2炉)のうち、主要設備である火格子、ボイラーなどの設計・機器供給、据付・試運転時のSV派遣業務(技術指導)などを請け負う。
スイスはごみ焼却施設の普及が早かったこともあり、HZIは合計75件のごみ焼却発電プラントを同国に納めている。近年、多くのプラントが老朽化の段階に入ってきており、今後は延命改造工事や建て替えプラントの需要が見込まれる。

英国の案件は、米国廃棄物処理大手コバンタ・ホールティング、英国の廃棄物処理会社ビッファ、投資会社グリーン・インベストメントグループによるコンソーシアムから受注した。
HZIはレスターシャー州のニューハースト採石場内に建設されるごみ焼却発電プラント(ストーカ式焼却炉1炉)の建設工事を請け負う。発電出力は42MW以上になる見込みだ。総送電量は一般家庭8万世帯分の年間電力消費量に相当するという。
英国では、ごみの埋立処理から焼却処理への移行が進んでいる。HZIにとって英国での今回の受注は2006年の初受注以降、12件目の案件となる。
日立造船グループは、ごみ焼却発電プラントにおいて、日本、アジア、オセアニア、欧州を中心に1,000件以上に及ぶ世界トップクラスの実績を有している。

