ユーグレナ活用のバイオプラスチック開発を支援【ユーグレナ】環境省採択実証事業に参画
- 2020/6/2
- バイオマス
- 新エネルギー新聞2020年(令和2年)05月25日付

ユーグレナはさきごろ、日本電気(NEC)、LIXIL、東京大学が共同で進めている高機能バイオプラスチックの開発に関する実証事業に参画すると発表した。
[画像・上:同実証事業の概念図(提供:ユーグレナ)]
NEC、LIXIL、東京大学は昨年12月、ミドリムシなどから得られる非可食バイオマスの天然多糖類(セルロースやパラミロンなど)を用いて、住宅設備機器・建材に適用できる耐久性・耐水性を備えた多糖類系バイオプラスチックの基礎開発に日本で初めて成功。
3者は、廃棄された製品から再形成までのリサイクルシステムを構築し、その有効性について実証を行う「電子機器および住宅設備(インテリア)製品への多糖類系高機能バイオプラスチックの運用とリサイクルシステムの実証事業」を進めている。同実証事業は、環境省の公募委託事業「脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」の採択事業の一つに選定されている。
今回、参画するユーグレナは、微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の特有成分・パラミロンを用いたプラスチックの開発を支援する。また、ユーグレナの培養について古紙や食物残渣などから分解した糖化物を栄養分として使用することで、非可食バイオマスによる資源循環システムの構築を目指す。
ユーグレナはこれまでユーグレナなどの微細藻類を活用して、食品をはじめとするヘルスケア事業やバイオ燃料開発・製造などのエネルギー・環境事業に取り組んできた。今回開発を目指す多糖系バイオプラスチックは、ユーグレナのさらなる活用を進めるものになる。

