「北九州響灘風力発電所・太陽光発電所」竣工【自然電力】国内商用風車で最大級
- 2020/6/4
- 風力
- 新エネルギー新聞2020年(令和2年)05月25日付

自然電力(福岡市)が福岡県北九州市の港湾エリア響灘地区に建設中であった「北九州響灘風力発電所・太陽光発電所」が5月2日に竣工した。
[画像・上:北九州響灘風力発電所・太陽光発電所(自然電力の動画より)]
風力発電設備と太陽光発電設備を併設するハイブリッド型で、太陽光発電所(出力600kW)は3月31日より商業運転を開始している。事業主は同社が代表社員を務める合同会社が担う。
同発電所は、自然電力が「北九州市若松区響灘地区への風力発電関連産業の集積促進事業」の公募に応募し、選定を受けたて建設したもの。同社が国内に建設した風力発電としては、2018年2月に完工した「唐津市湊風力発電所」(佐賀県唐津市)についで2件目となる。
風力発電所の出力は約5,000kW。年間発電量は、一般家庭3,120世帯の電力使用分を想定している。国内で稼働する商用風車としては最大級となる。日立製作所の洋上設置タイプの大型風車を陸上に設置し、太陽光の設備と共に同敷地内に置くことによって土地と系統を有効活用する。
風車の地上高は最高到達地点で約157m、ハブ高は約84m。ブレード長は66.5m、ブレード直径は136m。風車には、石橋製作所(福岡県直方市)の増速機、ティッセンクルップローテエルデジャパン(北九州市)のベアリング、古河電工産業電線九州工場(同市)のケーブルなど地元企業の高い技術力が活かされている。
発電した電力はFITを利用し、九州電力へ売電する。今後、同発電所で発電した電気の一部を、自然電力が運営する100%自然エネルギー由来の電力サービス「自然電力のでんき」へ供給販売することも検討する。

