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タグ:新エネルギー新聞2023年(令和5年)12月18日付
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太陽光パネルカバーガラスのリサイクル実証試験に成功【AGC】「ガラスtoガラスのリサイクル」可能にする原料に再生
AGCは、使用済み太陽光パネルの、セル表面を覆うカバーガラスを、原料カレット(ガラス端材)にリサイクルする国内初の実証試験に成功した。2030年代後半から年間数十万トンレベルで排出されることが予想され、処理とリサイクルが課題とされている使用済み太陽光パネルにおいて、ガラスtoガラスのリサイクル手法確立に向けてまた一歩進んだ格好だ。 -
≪欧州レポート≫エネ供給危機や需要低迷の裏返しで再エネ電力導入進展だけが目立った一年 ~ドイツの2023年エネルギーを振り返る
今年ドイツ国内で新設された電源は合計15GWにのぼり、過去20年で最も新設が進んだ年となった。太陽光は目標の9GWを大きく上回る13GW強を記録し、風力は目標の3.9GWには及ばないが昨年を上回り、2.7GWの成長となった。12月12日時点では23年に公共系統を流れた電力に占める再エネ比率は58.9%となっている。 -
ボイラー用アンモニア専焼バーナーの試験に成功【三菱重工業】窒素酸化物排出量の抑制効果も確認
三菱重工業はNEDO事業の中で、燃料消費が毎時0.5トンの燃焼試験炉でアンモニア専焼バーナーを用いた「専焼試験」と石炭との「高混焼試験」を実施し、どちらの試験でも安定燃焼を確認した。また、窒素酸化物(NOx)の排出量を石炭専焼時よりも抑制できることと、アンモニアの完全燃焼を確認した。 -
中央研究所に水素100%型燃料電池を導入【岩谷産業】パナ製/CO2排出量を大幅に削減
岩谷産業は、水素エネルギーの研究開発拠点である中央研究所・岩谷水素技術研究所(兵庫県尼崎市)に、パナソニック製の純水素型燃料電池を導入したと発表した。液化水素貯槽から水素を供給し、合計100kW(出力5kW×20台)。水素吸蔵合金を用いた水素回収設備を設け、有効活用するシステムとなる。 -
水素製造プラント基本設計で覚書締結【旭化成/日揮HDほか】マレーシアで2027年に実証運転開始
旭化成、日揮ホールディングス(日揮HD)、マレーシアのジェンタリ・ハイドロゲンの3社は11月15日、マレーシアにおけるグリーン水素製造のためのアルカリ水電解システムの基本設計に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。3社は、2027年の実証運転開始を目指し、2024年1月から基本設計を開始する。 -
CO2排出量ゼロの水素発電機実証機が完成【日立エナジー】スウェーデンの燃料電池メーカーと共同開発
日立エナジー(スイス・チューリヒ市)は11月22日、スウェーデンの燃料電池メーカーであるパワーセルグループと共同で、燃料電池技術を活用した水素発電機「HyFlex」の実証機を開発したと発表した。 -
地域の水素バリューチェーン構築を共同推進【山梨県/JERA】甲府市に水素発電装置を整備
山梨県とJERAは、「地域の水素バリューチェーン構築」の共同推進で合意した。今後、同県のP2Gシステムによる地域エネルギーモデルと、JERAのグローバルなグリーン燃料のバリューチェーンを連携させ、地域の水素バリューチェーン構築を共同で推進していく。米倉山電力貯蔵技術研究サイトで水素発電装置の整備も行う予定。 -
廃食油リサイクルのバイオ混合燃料で船舶航行実験成功【浜田化学】化学処理不要でコスト・CO2排出軽減
浜田化学(兵庫県尼崎市)は、廃食油を、燃料である重油に直接混合したバイオ燃料を用いた船舶運航の海上実証実験に成功した。約1カ月の実証実験の間、SVO24%添加の舶用燃料を使用し、燃焼性などに問題がないことが確認された。SVOを利用した舶用バイオ燃料の海上実証試験は国内で初実施・初成功と言われている。 -
ゴミ焼却施設由来のCO2・電力・熱「トリジェネレーション」構想始動【東京都町田市/イオンアグリ創造/タクマ】イチゴ栽培に供給、地域脱炭素への貢献図る
東京都町田市、イオングループの農業法人であるイオンアグリ創造(千葉市美浜区)、プラントエンジニアリング事業などを展開するタクマ(兵庫県尼崎市)の3者は、ゴミ焼却処理施設から排出される燃焼ガス中のCO2の有効利用を目指す技術の実証試験を官民共同で開始した。CO2・電力・熱の「トリジェネレーション」とする構想を持つ。 -
75MW木質バイオマス発電所が徳島市内で運開【レノバほか】燃料積み下ろしする木材工業団地の活性化貢献も視野に
12月、徳島県徳島市内で木質バイオマス発電所「徳島津田バイオマス発電所」が運開した。木質ペレットとパーム椰子殻(PKS)を燃料として、発電容量は74.8MW。年間の発電量は一般家庭約15万世帯の年間電力消費量に相当する約5億kWhを見込んでいる。FIT制度を活用した売電事業を行う。レノバ、大阪ガスら5社が共同出資した。 -
ソバ殻バイオコークス製造技術を共同開発へ【北海道幌加内町/エア・ウォーターほか】未利用バイオマス資源を有効活用し脱炭素に貢献
バイオマス由来のカーボンニュートラルな燃料の製造開発に向けた新たな官民コンソーシアムが、北海道幌加内町で立ち上がった。コンソーシアムの構成員は幌加内町、エア・ウォーター、電炉メーカーのJFE条鋼、ボイラメーカーの巴商会(東京都港区)の5者。 -
福岡の支部で業務車両48台全てをEV化達成【グリーンコープ共同体】充電電気も非化石電気を使用
中国・九州エリアにおける16の生協で構成される(一社)グリーンコープ共同体(福岡市博多区)は12月、所属するグリーンコープ生活協同組合ふくおかが同・福岡西支部で利用している事業用車両48台の全てを、EVに移行したことを発表した。 -
フル電動クレーン車発売【タダノ】満充電でクレーン作業時間5時間+走行約42km可能
重機・建機メーカーのタダノ(香川県高松市)は、電動のラフテレーンクレーン(クレーン・車両走行の両方の作業系統を統一した自走式クレーン車)である「EVOLT eGR-250N」を上市した。クレーン作業と走行の両方の操作が車載バッテリーのみで稼働するフル電動仕様で、フル電動のラフテレーンクレーンの実用化は世界初と見られている。 -
CO2フリー水素をステーションからパイプライン供給実証事業開始へ【ENEOS】NEDO事業採択/トヨタ・ウーブンシティ(裾野市)へ供給し水素地産地消図る
水素ステーション(ST)で製造するCO2フリー水素に関して、燃料電池やボイラなどを運用する街中の需要家を想定したパイプライン経由供給を行うことで、水素エネルギーの地産地消を目指すNEDO実証事業の検討が、ENEOSらにより開始した。 -
水素エンジンへのコンバージョントラック完成、実運用での試験開始【iLabo】車両製造コスト+使用水素コストの両方の削減に貢献視野に
iLaboによる、水素を燃料にする水素エンジン仕様車両の、公道における実運用での実証走行開発が始まった。水素エンジン仕様車の早期実現のために同社が注目したのが、既存のディーゼルエンジン搭載トラックに部品交換・制御変更などを施す「水素化コンバージョン」だった。