≪新エネルギー企業リポート≫JE Wind:陸上・洋上用MW級風車の型式認証取得 「国産風力」復活・推進へ
- 2020/4/6
- 風力
- 新エネルギー新聞2020年(令和2年)04月06日付

大型・洋上風力発電機の研究開発・設計・販売を手掛けるJE Wind(ジェイイー・ウインド、東京都千代田区)はこのほど、陸上風力発電機「JE87-2000」でIEC規格の型式認証を、洋上風力発電機「JE151-5000」で設計認証を、それぞれ取得した。大型・洋上風力発電機の国内メーカーとして、2021年までに10基程度の販売を視野に入れている。
[画像・上:洋上風力発電機「JE151-5000」]
型式認証を取得した「JE87-2000」は、日本の風況に特化したロータ直径87mの2MW陸上風力発電機。同型機は世界各国で既に運転実績があり、その運転データを基に高い信頼性を実現した。今年2月25日に認証を取得した。
設計認証を取得した「JE151-5000」は、ブレードにカーボン素材を採用し、強度と軽量化を両立した。ロータ直径151.7m、定格出力5MWで、実証機は稼働から事故や大きなトラブル無しに3年間が経過しており、このまま型式認証を取得することが可能となっている。

同社は、陸上風力で2MW/3MW/499kWクラス、洋上風力で5MW/6MWクラスを製品ラインアップとして持つ。それ以上のクラスは、2021年末までに追加する。浮体式および着床式洋上風力、分散型エネルギーシステム、マイクログリッド、スマート風力発電所等へ応用領域を拡大していく方針だ。
また、洋上風力発電の高度人材育成を図る「洋上風力発電システム化訓練」や、洋上ウインドファームの建設コスト削減を目指す「洋上風力発電施工プラン」といった洋上風力発電のトータルソリューションにも取り組む。「将来的には、自社風力発電機の国産化を目指し、国内風力産業の発展に貢献したい」と代表取締役・仁ノ岡迪氏は抱負を述べた。


