《【特集】太陽光発電所のケーブル盗難対策》対策ソリューション①SFCC:盗難対策のスタンダードアルミ導体ケーブル「らくらくアルミケーブル」
- 2024/8/26
- 特集
- 新エネルギー新聞2024年(令和6年)08月26日付
古河電気工業と古河電工産業電線が開発・製造し、SFCCが販売する「らくらくアルミケーブル」は、導体にアルミニウムを採用している。近年、多発している太陽光発電設備の銅線盗難の対策として、アルミ導体ケーブル活用は盗難抑止に効果がある。
[画像・上:ケーブルの盗難防止に効果がある「らくらくアルミケーブル」]
「らくらくアルミケーブル」は、アルミ導体を採用した高機能型低圧CVケーブルで、銅導体に比べて軽量かつ柔軟で作業性に優れているのが特長だ。2017年の発売開始以降、1,000件を超える採用実績がある。主には物流倉庫や工場施設ほかの電源用途だが、2~3年前から、太陽光発電施設の盗難対策で採用が急増している。
「銅の価格高騰を背景に銅導体ケーブルの盗難が増えているが、『らくらくアルミケーブル』は盗難抑制に繋がるとの口コミが広がった」と担当者は言う。既存の銅導体CVケーブルと識別するため、外被をわかりやすい青色にして、ケーブル盗難抑止に繋げている。また、「らくらくアルミケーブル」採用の太陽光発電所には、「アルミケーブル使用の発電所」であることを5カ国語で表記した盗難防止看板をデータで提供している。
復旧工事のケーブル接続に関しては、現場の状況により様々なケースがある。専用圧着/圧縮端子を用意しているが、サードパーティからも異種金属接続端子やスリーブが販売されている。古河電工産業電線の平塚工場には、アルミケーブル技能訓練センターを設けており、盗難発電所の現場レクチャーにも対応する。
「昨年下期から現在まで、売上の6~7割を太陽光発電所が占めるようになった(同社)」。盗難抑止効果、作業性の良さをセールスポイントとして、太陽光発電所のリパワリング向けに更なる販売拡大を目指す考えだ。