≪特集「廃棄パネルへの対応」≫②東芝環境ソリューション:太陽電池・二次電池に係るソリューション事業を展開
- 2019/6/10
- 特集
- 新エネルギー新聞2019年(平成31年)06月10日付

東芝環境ソリューション(横浜市鶴見区)は、廃棄太陽電池/二次電池の適正処理、分析・診断、機器開発・販売までをトータルで手掛ける。
[画像・上:資源・有害性の評価システム]
同社の「廃太陽電池処理プロセス」は、モジュール診断システムで発電性能・絶縁性能などを総合判断し、リユース(再利用)とリサイクル(資源・有害物回収)とに区別する。リサイクル分は「太陽電池モジュールの含有金属成分濃度の測定方法(特許)」により資源・有害性を評価し、リサイクル方法を決定。「PVクラッシャー」による破砕処理と「PVスクラッチャー」による分離処理を行い、金属成分をリサイクル、ガラス成分を再利用・再資源化する。「廃二次電池処理プロセス」は、充放電特性等を総合的に判断し、リサイクル分は資源・有害性の評価後、熱処理してコバルト等の資源を回収する。いずれも、電気性能診断や化学成分分析による分析・診断が強みだ。

リユースについては、青森県三沢市でリユース設備による30kWの発電施設(三沢市ソーラーシステムメンテナンス事業協同組合)の実証実験を行っており、また700Wの独立電源も今年9月に商品化を目指す。リユース太陽電池モジュールとリユース二次電池モジュールで、災害時の非常用電源として訴求する考え。
「太陽電池、二次電池とも処理案件は年々増えている。今後も設備のスクラップ&ビルドや自然災害、機器トラブル等、需要は続くと見ている」と武田事業部長は話した。