「HVAC&R JAPAN」2026年1月開催へ 熱エネのこれからを見つめる展示会に
- 2025/12/1
- 総合
- 新エネルギー新聞2025年(令和7年)12月01日付

「エコキュートによるDRなどCNでも存在感発揮」日冷工専務理事・岡田氏
「HVAC&R JAPAN 2026(ヒーバックアンドアールジャパン、第44回冷凍・空調・暖房展)」が、2026年1月27日(火)から30日(金)まで、東京ビッグサイトで開催される。2年に1度の同展示会では最先端の空調冷熱製品・サービスを一堂に展示するとともに、脱炭素化、持続可能な社会を加速させるため、業界の垣根を超えた新たな価値の創造に取り組んでいる。主催する一般社団法人日本冷凍空調工業会の専務理事・岡田哲治氏に、冷凍・空調・暖房機器産業界のカーボンニュートラル(CN)推進についてうかがった。
[画像・上:前回の会場より。延べの来場者は3万人を超えた]
―今年6月にCNについての活動指針を発表しました
日本冷凍空調工業会は冷凍空調機器のメーカーと関連団体などで組織する事業者団体で、冷凍空調および暖房産業の発展のため様々な活動を行っています。
気候変動への対応は注力すべき課題と捉えており、「カーボンニュートラルでサステナブルな未来に向けて」と題して業界全体が進む方向性を示しました。基本的なスタンスとして、「持続可能な炭素中立社会の実現」「ルール形成・標準化」「国際連携」の3つを柱に活動を実行します。
―具体的な活動内容は
3つの柱にリンクして「①新冷媒の探索と課題の対応」「②製品エネルギー効率の向上」「③ライフサイクルを通じた持続可能な製品設計の推進とルールづくり」「④サーキュラーエコノミーの実現に向けた取り組み」「⑤冷凍空調機器の社会的貢献の認知向上」「⑥グローバルでの規制への対応と国際社会との協力」の6つをテーマにしています。
従来のフロン対策・省エネに加えて、CNを目指し、効率は維持しつつ温暖化係数の低くなるグリーン冷媒の探索や、生産販売だけでなくメンテナンスや廃棄・リサイクルなどライフサイクル全体に活動の幅を広げます。安全に対するリスクなども考慮して規格やガイドラインを策定。国際的なルールづくりにも参加します。
―CN対策の切り札として、ヒートポンプ給湯機(エコキュート)が注目を浴びています
特に注目されているのがエコキュートによるデマンドレスポンスです。電力会社側からの指令により、負荷の少ない日中などに湯を沸かし上げ、夜にその湯を使うことで調整力になります。大規模に実施すればCNに大きく貢献できます。
ただエコキュートはイニシャルコストが高く、累計販売台数が1,000万台を突破したものの、市場のシェア自体は決して大きくない。工業会としては更なる普及に取り組んでいくつもりです。
―建築物のCN化を注視しているそうですが
建築物のライフサイクルカーボンを算定・評価する制度が構築されます。CO2削減のため、原材料生産から解体まで排出量試算が要求されるのですが、その際、使用段階でのエネルギー消費も排出量算定に含まれます。
建築物のエネルギー消費は冷凍空調機器と密接に関わるため、各メーカーは対応が迫られます。この建築物のライフサイクルカーボンについては、「HVAC&R」でセミナーをする予定です。

―「HVAC&R」が1月に開催されます
1956年の第1回から70周年に当たる今回は、前回の2ホールから1.5倍となる3ホールに拡大して開催します。また前回の2024年は過去最高の来場者約3万3,000人を記録していて、今回はその更新が見込まれています。
各社ともに「HVAC&R」に向けて新製品を発表するため、その展示を見るために全国から関連事業者が集まります。新製品には温暖化係数の低い冷媒を用いたものなど、脱炭素に関連する製品も増えており、ぜひ読者の皆様も2年に1度の冷凍空調および暖房産業界の一大イベントに参加し、交流の場として活用していただければと思います。

