インドネシアよりPKS燃料輸入開始【テス・エンジニアリング】年間24万トン取り扱いへ
- 2020/4/24
- バイオマス
- 新エネルギー新聞2020年(令和2年)04月20日付

太陽光発電所やコージェネ設備のEPC事業を展開するテス・エンジニアリング(大阪市淀川区)は、木質バイオマス発電所事業者の燃料に対する需要増に対応するPKS(Palm Kernel Shell:パームヤシ殻)燃料の販売事業を開始する。
[画像・上:屋根付きヤードとスクリーニングマシン(提供:テス・エンジニアリング)]
アブラヤシの果実を絞ることでパームオイルができる。パームオイルは食用(マーガリンなど)・非食用(石鹸など)の両方の原料になることができる。そしてオイルを搾り取った後に副生される残渣である内果皮、つまり殻の部分を利用するのがPKSだ。1つあたりだいたい2~3cmほどのこのPKSは繊維質で、木質の燃料としては含水率が比較的低く熱量も比較的高いことから、バイオマス発電で重要視されている。
インドネシアは世界トップのパームオイル生産国であり、したがってPKS生産量も多い。テス・エンジニアリングは、インドネシアの企業でPKSを取り扱うPTインターナショナルグリーンエナジー社(PT. International Green Energy:IGE社)の過半数株式(比率は51%)をグループ会社経由で取得し、連結子会社化した。今後このIGE社を通じて、日本国内のバイオマス発電事業者に向けたPKS燃料を輸入し、年間24万トン(当初)販売する予定。販売はこの4月中に開始することになっている。
IGE社のPKS燃料保管倉庫出荷拠点であるストックパイルは、スマトラ島中部にあるリアウ州のタンジュン・ブトン湾近郊に位置する。敷地面積は東京ドームとほぼ同じ大きさの約4万平方mあり、日本国内のバイオマス発電事業者のニーズに合わせて屋根付きヤード・コンクリートフロア・スクリーニングマシン・磁気リムーバなど、吸湿や混雑物混入などを低減するよう配慮された保管・処理施設を持つ。
