【年頭所感・2023年:協会・団体・自治体⑩】後藤 眞宏(全国小水力利用推進協議会 理事)「小水力開発の関係性で地域資源のマネジメントを」

全国小水力利用推進協議会(以下、全水協)は、2005年7月16日に発足した団体(法人格を持たない任意団体)である。小水力利用推進に関する調査研究を行うとともに、小水力利用事業の普及発展を図り、持続可能な循環型社会の構築と環境保全に寄与することを目的として、関係官庁への要望書提出や関連委員会へのオブザーバー参加、シンポジウムや研究会の開催、県ごとの協議会の立ち上げなど地道な活動を続けてきた。

最大の活動イベントとして毎年開催の小水力発電大会がある。2010年10月山梨県都留市の第1回から2014年11月長野市の第5回までは全国小水力発電サミットとして、2015年11月からは全国小水力発電大会として開催し、2022年11月の第7回京都大会(1,000名参加)に至っている。大会開催時に「小水力発電事例集」を発刊している。ここ数年は大会開催地を特集するとともに、全国で建設された発電所の事例を紹介している。小水力発電は太陽光や風力発電のような大量生産品ではなく、取水から発電・放水までの施設構成や水量・落差などは発電所ごとに異なる。そして事業主体も地域主体が作った団体、自治体、土地改良区、民間など様々で、全ての発電所建設に溢れんばかりの物語がある。

小水力開発は水資源、農業、林業などの地場産業に深く関わり、立ち上げから許認可、建設、そして維持管理と多くの関係者の理解と協力が必要である。発電所建設は単に再エネ生産の意味だけでなく、地域内の新たな関係性の構築に役立っている。小水力開発で築かれた関係性をもとにして、地域に賦存するエネルギー、食料、水、文化などの地域資源を地域主体がマネジメントすることこそ、地域が永らく生き残る方策であると感じている。

2023年10月19~21日に札幌市で第8回全国小水力発電大会の開催を予定している(21日はエクスカーション)。今後も、政策提言、大会開催、情報発信などを通じて小水力発電の普及拡大の一助になるべく、活動を継続していく所存である。みなさんと新たな関係性が構築できることを期待している。

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