【年頭所感・2023年:企業⑥】野原 弘輔(野原ホールディングス株式会社 代表取締役社長)「建物の創エネ・省エネ対策は設計段階から ~デジタル技術を使った設計で、建物の創エネ・省エネ対策を」

建築業界では、BIM(Building Information Modeling・ビム)という、新しい概念でのプロセスマネジメントが広がりつつあります。これは、建物を情報で形作り、設計、生産、施工する際に、関係者が同じ図面・同じ情報を見ることを意図したものです。

私は、BIMによる建設の次の利点を建物の再エネ普及・脱炭素化にも生かせると考えています。

第一に、計画・設計段階でのシミュレーションや分析です。建築物が竣工して使われだした際のエネルギー使用量をシミュレーションしながら設計できます。建築物のオーナーのエネルギー負荷に関する意図をしっかりと汲んだ建設が可能になります。
BIMでは一つ一つの建築材料がモデル化され、建設工程全体でのCO2排出量を正確に可視化できます。建設全体の環境負荷を見据え、より負荷の低い材料や工法を検討しやすくなります。再生エネルギー関連設備も、設計段階からBIMモデルに組み込むことができれば、建物への再生エネルギー導入を加速できるのではないでしょうか。

第二に、BIMで人・モノ・工程が設計段階で最適化され現場での調整が減ります。プレファブやプレカットなど工場生産の工程を増やし、現場での廃材量を減らすことができます。施工ミス、やり直しによる人・モノの再手配が圧倒的に減少し、建設(物流を含む)起点のCO2排出量の削減も期待できます。

第三に、建物竣工後の運用においても、建設時のBIMモデルを活用できます。建物の維持管理や、運用の中での省エネ化、エネルギー収支量の可視化・BEMSなどが取り組みやすくなります。

当グループでは、BIMを活用した設計–生産–施工支援プラットフォーム「BuildApp(ビルドアップ)」で複数のゼネコンと共同実証を進めています。CO2排出量の削減効果も確認しています。生産性向上と環境負荷軽減が両立する次の時代の建設産業をつくるお役に立ちたいと考えています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Web版ログインページ
有料契約の方はこちらから
Web版ログインページ
機能限定版、試読の方は
こちらから

アーカイブ

カテゴリー

ページ上部へ戻る

プライバシーポリシー