《【特集】》太陽光パネル・リサイクル事業最新動向》関連最新ソリューション②新見ソーラーカンパニー

CO2排出ゼロの「佐久本式」分解装置でリサイクル過程も脱炭素

新見ソーラーカンパニー

[画像・上:新見ソーラーカンパニーが目指す資源循環のイメージ]

新見ソーラーカンパニー(岡山県新見市)の太陽光パネルリサイクル装置「佐久本式ソーラーパネル熱分解装置」は、使用済み太陽光パネルをリサイクルする際に二酸化炭素を排出せず、高純度のマテリアルリサイクルが可能な点が最大の特徴だ。

高温の水蒸気で封止材や樹脂シートを気化し、ガラスや太陽電池セル、銅線を材料別に抽出することができる。2020年にプロトタイプを開発、今年春に年間最大9万枚程度の分解が可能な連続機を完成させた。

同社は、「佐久本式ソーラーパネル熱分解装置」を導入した企業が処理、再資源化を行う買取保証付きソーラーパネル「サステナパネル(410W/450W/550W)」の特約店を募集している。「サステナパネル」が不要となった場合、同社が1枚1円で買い取る。岡山県では既に2社が販売を開始し、ソーラーカーポートを設置。更に関東・東北にも特約店が増え、日本全国に拡大中だ。

また、連続機が完成したことを機に、使用済みソーラーパネルの資源循環実証実験のため、廃棄予定のソーラーパネルの買い取りも開始した。1枚1円で買い取りを行い、買い取ったソーラーパネルを資源循環するための実証実験に使用したい考えだ。岡山大学とは、「使用済みソーラーパネル分解後の太陽電池セルによるシリコンリサイクル」の共同研究も始まった。

佐久本秀行社長は、「弊社熱分解装置で高純度のマテリアルリサイクルを実施することで、廃棄物を新しい製品の材料として再利用できる。使用済みパネルを廃棄ではなく買い取っても、十分に採算がとれる」とみている。使用済み太陽光パネルの再資源化技術の確立と、循環型社会実現の取り組みを展開し、脱炭素化に向けての再生可能エネルギー普及に注力する。

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