《【特集】》太陽光パネル・リサイクル事業最新動向》太陽光パネル・リサイクル事業「CEの担い手」としての最新動向

来たるべき使用済み・廃棄パネル大量発生時代に向けて
脱炭素とCE(サーキュラー・エコノミー)のシナジー生む制度設計必要

2030年代後半には、太陽光パネルの大量廃棄が見込まれている。政府は「再生可能エネルギー発電設備の廃棄・リサイクルのあり方に関する検討会」を通じて議論を続けてきたが、1月に中間とりまとめを発表した。この中では論点が整理され、今後の検討の方向性が示されている。検討会はリサイクルなどを促進するため、義務的リサイクル制度の活用を含め、引渡しおよび引取りが確実に実施される新たな仕組みの構築に向けた取組を進めるとしている。

[画像・上:使用済太陽光パネルの排出要因・処分方法まとめ(2021年度実績)資料:環境省]

「速やかに対応する事項」としては、太陽光パネルの含有物資情報の登録があり、4月に施行された。また「太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン」や「太陽電池モジュールの適切なリユース促進ガイドライン」などの周知でリユース、リサイクルを促進する。加えて太陽光発電設備に適切な絶縁措置を求めるなどし、発電終了後の安全を保持する。

使用済太陽光パネルの排出要因・処分方法まとめ(2020年度実績)。この年度は大規模自然災害が複数発生し、自然災害により破損した廃パネルが大量に発生した(資料:環境省)

「新たな仕組みの構築や制度的な対応に向けて、引き続き検討を深める事項」としては、トレーサビリティ確保のためリユース・リサイクル・適正処理に必要な情報を把握する仕組み、使用済太陽光パネルの引渡しおよび引取りが確実に実施される仕組み、事業形態や設置形態を問わず全体としてリサイクル・適正処理などの費用が確保される仕組みなどが挙げられている。さらに事業終了後に太陽光発電設備が放置された場合の対応に関する、関係法令などを踏まえた事業形態や設置形態ごとの整理を進めるとしている。

環境省は使用済太陽光パネルの排出について、50社のアンケート結果から2021年度実績をまとめている。回答が得られた事業者の回収量は113千枚(2,257トン)で、回収したもののうち、約1割がリユース、約7割がリサイクルされている。なおリサイクル後の残さは回収量の12.3%、277トンで、最終処分された。

一方で環境省はピーク時に年間50~80万トンのパネルが廃棄されると予想しており、実績の約250~400倍の回収およびリユース、リサイクルが要求されることになる。さらには最終処分場の逼迫からも、最終処分量も同時に減らす必要がある。

2050年カーボンニュートラルの達成には、太陽光発電の導入拡大が必須だ。その受け皿として、静脈側の整備が急がれる。

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