≪インタビューシリーズ:脱炭素経営に歩み出した日本企業「イオン」≫店舗における照明・空調・冷蔵の消費電力中心に省エネ&再エネ転換

イオンは3月28日、脱炭素社会の実現を目指した「イオン脱炭素ビジョン2050」を策定し、「RE100」へ参画したことを発表した。イオングループは300を超える企業で構成され、運営する総合スーパー、コンビニエンスストアなどは国内約1万7,000店舗/カ所に上る。その電力消費量は合計74憶kWh、日本全体の約1%にのぼる。日本を代表する大手小売り企業の一つとして海外にも積極的に進出しており、また植樹活動などで環境活動先進企業としても知られる同社。再エネ100%での事業運営を目標に掲げた理由を、改めてうかがった。

[画像・上:3月に開店したイオンモール座間。1MWの太陽光発電設備を搭載している]

―2050年にCO2排出を総量でゼロ、とビジョンを掲げました

イオンがCO2削減について具体的な数値目標を発表したのは、2008年の「イオン温暖化防止宣言」からです。グループの排出量の約30%に相当する185万トンを削減するというものでしたが、目標の1年前倒しで2011年に達成しています。

インタビューに応えていただいたイオン株式会社 グループ環境・社会貢献部部長 金丸治子(かなまる・はるこ)氏

現在取り組んでいる「イオンのecoプロジェクト」は2012年に開始し、2020年を目標にエネルギー使用量を50%削減、再エネを20万kW創出するというものです。2017年度で省エネについては約23%、創エネについては約1,000店舗に太陽光パネルを設置し、6.5万kWとなっています。2050年のビジョンとともに策定した中間目標に繋がるものなので、できるだけ近づけるよう努力を続けています。

―中間目標は2030年までに店舗で排出するCO2を、2010年比で35%削減としています

2015年にSDGsの採択、2016年にはパリ協定の発効がありました。2020年以降の新しい目標を定めるに当たり、これまで目指した低炭素社会の実現の次は脱炭素になるのは当然ですし、高い目標を持って取り組むべきだとビジョンを策定しました。これまでは積み上げで想定できる範囲に挑戦する部分を加え、目標を設定してきました。これに対して脱炭素ビジョンの中間目標は、2050年排出量ゼロに対して、2030年はどうあるべきかというバックキャストで設定しています。

―ビジョン達成時は、省エネの徹底と再エネ100%での事業運営となる

イオンのCO2排出の9割は、店舗で使用する照明・空調・冷蔵ケースなどの電力です。35%削減にせよ、ゼロにするにせよ、使う電気を効率的に減らして省エネし、事業に必要な電気は再エネに転換するしかありません。そう考えれば、最終的に2050年、使っている電気はすべて再エネです。「RE100」を達成していないと、脱炭素ビジョンも達成にはなりません。

イオングループ全体では、日本全体の0.9% の電力を使用しています。だからこそ脱炭素社会の実現のために、やらなければならないという使命感があります。私たちはこれだけの使用量をもって、さらなる省エネと再エネに舵を切ります。「RE100」加盟をお伝えすることで、様々なご提案をいただいています。みなさんと協力して、一緒に脱炭素化を実現していきたい。

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