≪イベントレポート「ESSJ2019」≫「蓄エネを市場とシステムに統合する」道筋を求めて
- 2019/7/1
- 蓄エネ
- 新エネルギー新聞2019年(平成31年)06月24日付
セッション2は「移動手段としての自動車からE-モビリティへ:エネルギー貯蔵への加速」。ブルームバーグNEFインテリジェントモビリティ分析部門長A・イザディ氏が司会を務め、まずイザディ氏がブルームバーグNEFから5月に発表された「Electric Vehicle Outlook 2019」を基に、EV市場の現状分析と将来予測を行った。次にPeak Power Energy社COOのM・サックス氏が、「V2G技術が経済に与える利益」について、同社がカナダ・オンタリオ州で展開するプロジェクトを説明した。「Peak Drive」と名付けられたプロジェクトは、EVおよび接続した建物と、電力取引市場を繋げるというもので、取引可能電力のプラットフォームとなるソフトウェアを同社が提供する。建物そのものを分散エネルギー源とする試みで、EVへの電力供給が急増すればグリッドが不安定になるリスクがあるため、そこにビジネスチャンスを見出した。
続いてCHAdeMO協議会事務局長の吉田誠氏が「EVインフラの現状と今後」をテーマに、CHAdeMO協議会の取組と、EVとV2Xのポテンシャルについて話し、V2XについてはCHAdeMOを国際仕様にアップデートする予定であること、また中国と協力して進めている400kW以上の規格「ChaoJi」などについても言及した。
情報通信技術との融合で広がる蓄電池・水素の可能性
ネットワーキング・ランチののち、セッション3「エネルギー貯蔵はシステムへ:ITの役割」が開催された。司会はウィンデレン氏。Moixa Technology社CTOのC・ライト氏は、モイクサが英国で展開するスマートバッテリーと群制御するクラウドベースのソフトウェアプラットフォームについて、また日本で提携する伊藤忠、Hondaとの取組内容について話した。Fluence Energy社アジア・パシフィック担当常務M・レズリー氏は、シーメンスとAESのジョイントベンチャーでありエネルギー貯蔵分野のグローバルリーダーである同社が、アジア・パシフィック各地で展開するストレージサービスを紹介した。東京電力エナジー・パートナーE&G事業本部副本部長の三井博隆氏は、同社の蓄電池活用戦略について、VPP事業参画やEV・V2X向けの技術開発などを説明した。GP Joule社CTOのH・ゲルトナー氏は、同社の開発した低コスト水電解装置と、グリッドなどに対するソリューションとしてのグリーン水素利用について語った。

