翔栄クリエイト、メコンデルタ地方に100MWソーラー完成【ルポ】再エネ導入に湧くベトナム「太陽光先進国」日本の技術を輸出

発電所の敷地は湿地帯にあった。雨季と重なったこともあり工事は当初、難航が予想されていた

また契約後、現地や仕入先は旧正月に入ったものの、スタッフは設計・施工・品質・安全管理の整備確認に集中したことも短工期を実現させた要因だった。

施主側のプロジェクトマネージャーは現場での工法や関連書類の承認に関し慎重で、時間を掛けるタイプだった。このやり方では完工が間に合わないと施主とEPC側が共通の認識となったため、施主が決断してプロジェクトマネージャーを変更した結果、決定や承認プロセスが一気にスピードアップしたことも期限内完工の大きな要因となった。

ベトナムならではの困難さもあった。ベトナムの銀行から海外へ送金する際の手続きは、日本とは異なり送金の正当性を示す契約書やエビデンスを厳密に要求される。仮に支払が遅れれば、プロジェクト全体の停滞を起こしかねない。翔栄クリエイトはプロジェクト開始当初からオーナーとの打合せに加え、ベトナムでのプラントビジネス遂行のための法律、規則や制度を十分に調査し、綿密な書類作りを行う努力をした。

100MWの太陽光発電所をコントロールする中央制御室

またEVNは太陽光発電所からの変動性電源を受け入れるにあたり、細かな受け入れ基準、規則を設けているが、海外企業としてその各種規則の理解をすることも大きな試練だった。例えば設置するパワコン付属のトランスがEVNの受け入れ基準より大容量であったため、保護リレーという予定しなかった設備を追加した。会長が元ベトナム電力の技術者であるEEAを受変電設備のパートナーに選ぶことで、EEAにEVN対応の窓口になってもらい、円滑な進行に繋げた。

系統接続時には、本来、オーナー側で運開までに用意すべきであった110kVの送電線工事が完了しておらず、系統接続のためだけに22kVの送電線が別途用意されるというトラブルも発生した。そのため送電線の容量が小さくプラント側がフル負荷できず、系統接続作業に大きな影響を与えたが、翔栄クリエイトは迅速な作業により、固定価格買取制度の有効期限6月30日に系統接続を完了させた。

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