翔栄クリエイト、メコンデルタ地方に100MWソーラー完成【ルポ】再エネ導入に湧くベトナム「太陽光先進国」日本の技術を輸出

FIT制度を導入したベトナム

ベトナム政府は再生可能エネルギーの活用を推進している。2016年3月に改定した第7次国家電力マスタープラン(PDP7)で、2030年時点の発電設備容量に占める再生可能エネルギーの割合に関しては20%を超える水準に設定しているが、太陽光については最も重要な再エネ電源に位置づけられ、2030年までに12GWの導入が目標とされる。2017年4月に太陽光発電に対する首相決定が公布され、2019年6月30日までの固定買取価格や優遇措置などが定められた。太陽光発電の固定買取価格は1kWh当たり9.35USセントで、有効期限は20年、期限終了後の売買契約の延長もしくは別途新たな契約を締結することも可能だ。なお固定買取価格の適用には、セル変換効率16%以上、またはモジュール変換効率15%以上が条件とされた。優遇措置としては、条件付きで輸入関税や法人税が減免、発電に関連した土地の使用料やリース料なども減免された。用地取得の際には省の人民委員会による支援なども実施された。

契約式の模様。向かって右が交渉を取り仕切った翔栄クリエイト執行役員でクリーンエネルギー事業部海外部部長の岩本佳孝氏(提供:翔栄クリエイト)

6月30日以降における固定買取価格の適用については、1月に商工省から新たな首相決定のドラフトが公表されており、パブリックヒアリング後に政府が決定し発表する。新しいFIT制度では、太陽光発電は日射や遠隔地かどうかなどに応じて4つの地域に分けられ、設置技術(水上、野立て、蓄電地併設、屋根上)によって買取価格が決まる。1kWh当たり6.67USセントから10.47USセントの買取価格が新たに導入されることが検討されている。

資源エネルギー庁の「平成29年度新エネルギー等の導入促進のための基礎調査(我が国の再生可能エネルギー産業の海外展開に関する調査)報告書」によれば、ベトナムにおける太陽光発電は、ダナン以南の地域を中心に約25GWの開発ポテンシャルがあり、メガソーラーの開発ポテンシャルが20GW、屋根設置型(商業施設・住居)は2~5GWとされる。ダナン以南の地域は特にポテンシャルが高く、同地域の年間日照時間は1,600~2,700時間。平均日射量は1㎡当たり4~5kWhと、日本と比べて高めとなっている。

翔栄クリエイトは、今回の発電所建設で培った知見と管理能力を武器に、ベトナムでの次期プロジェクト(ロイヤルベトナムソーラー発電所Park3.4、計100MW)に加え、タイでの水上太陽光発電案件、カンボジアでの大型太陽光発電案件など、さらに事業を海外へ展開する予定だ。

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