液化水素運搬船に海上輸送用タンクを搭載【川崎重工】液化水素を海上輸送

川崎重工業はさきごろ、播磨工場(兵庫県播磨町)で世界初の液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」に海上輸送用液化水素タンクを搭載したと発表した。

[画像・上:海上輸送用液化水素タンクの搭載の様子(提供:川崎重工)]

液化水素運搬船はガス状の水素をマイナス253℃に冷却し、体積が気体の800分の1となった液化水素を海上輸送するために開発したもの。昨年12月に進水した。

3月7日、同船に内外二つ重ねてその間を真空にする「真空断熱二重殻構造」の液化水素貯蔵タンク(体積1,250㎥)を搭載した。内側タンクの支持部には、高い強度を持ちつつ熱伝導を抑制することが可能なガラス繊維強化プラスチックを採用した。

川崎重工は陸上用液化水素タンクや液化天然ガス用タンクの製造で培った極低温設備の製造ノウハウを集結して究極の断熱性能を実現したとしている。

今後、神戸工場で船内配管などの艤装工事を実施し、今年10月頃に竣工する予定。その後、同船は日本近海での運航試験を経て、2020年度中に実施される新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「未利用褐炭由来水素大規模海上輸送サプライチェーン構築実証事業」に投入され、豪州で製造された液化水素を日本へ輸送する計画だ。

同社は水素社会の実現に向けて、2016年に岩谷産業、シェルジャパン、電源開発(Jパワー)と、技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構「HySTRA」を結成。NEDOの支援のもと、経済的で安定的に大量の水素を調達するためのエネルギーサプライチェーンの構築に向けた技術開発を進めている。
現在、液化水素運搬船のほか、液化水素の受入基地を神戸市に、褐炭ガス化設備を豪州に建設中。

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