東京・豊洲で熱電面的供給事業開始【三井不動産/東京ガス】廃熱有効活用などの効率化で約20%のCO2削減

再開発が進むゆりかもめおよび東京地下鉄・豊洲駅周辺地区(東京都江東区)において、自律分散型の熱電面的供給事業が始まった。事業主体は三井不動産東京ガスが共同で設立した三井不動産TGスマートエナジーで、同社による同様の熱電面的供給は日本橋室町地区に続き2例目。

[画像・上:導入されるIHI原動機製のコージェネシステム(提供:三井不動産/東京ガス)]

再開発地区の中心的建築物である豊洲ベイサイドクロスビルにエネルギーエネルギーセンターを設置し、コージェネや廃熱ボイラ・蒸気ボイラ、冷凍機などを導入。1時間あたりの冷熱で約115GJ、温熱で同51GJ、電力で約1.4万kWの供給能力を持つ。熱電の供給面積は約6万平方mで、ベイサイドクロスのみならず、晴海通りを挟んだ複合ビルの豊洲センタービル(1992年竣工)にも供給している。

配管・配線は今回あらたに独自で敷設した。IHI原動機製のコージェネは地盤変動にも耐えうる強度や柔軟性に優れた溶接接合鋼管を採用した中圧ガス導管からガス供給を行い発電する。

熱電の供給エリア(提供:三井不動産/東京ガス)

高い耐震性で知られる中圧ガス導管は大地震でも十分の耐久性を持ち、導管のループ化も施すことで高い供給安定性を確保した。なおエネルギーセンターは豊洲ベイサイドクロスビルの5階から8階に設置されている。地下に設置された事例が多いが、耐震性に優れた低層建屋内、かつ浸水被害へのリスク対応として地上階に設置した。

広域停電時にも年間ピーク時の50%の電力がコージェネから供給されBCP(事業継続)に貢献する。断水時には蓄熱槽の水を熱源機器の冷却水として有効利用することによって、熱供給を継続。その際、貴重な水の消費を抑制するためにコージェネの冷却をラジエータで行う空冷式に切り替え、エネルギー供給を継続する。非常時には帰宅困難者のための一時滞在施設にもエネルギーを供給する。

熱電供給のフロー(提供:三井不動産/東京ガス)

情報ネットワークを活用した「エネルギーマネジメントシステム(EMS)」を構築し、過去の天気予報、イベントなどの情報を蓄積したビックデータを分析することで、翌日のエネルギー需要予測を行う。予測した需要に基づきエネルギーセンター内のコージェネや自己熱源設備だけでなく、既存施設の熱源設備も含めた地域全体の機器の最適運用を実現し、環境負荷の低減を図っている。導入したコージェネや熱源機そのものも効率性の高い機器を揃えたこともあり、本システムの運用によって従来比で約20%の排出Co2削減が可能だ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Web版ログインページ
有料契約の方はこちらから
Web版ログインページ
機能限定版、試読の方は
こちらから

アーカイブ

カテゴリー

ページ上部へ戻る

プライバシーポリシー